続 ターボの薩摩ぶらり日記

ー俳句と写真の相乗効果をめざしてー 

枯尾花

2020年12月22日 | 日記

画像は20日、谷山中央で写す。

   ふくよかに枯れゆく尾花樹木希林

枯尾花は大女優のイメージ。先日テレビで「万引き家族」を観たばかりだったので、下五は迷わずにできた。


年迎ふ樹

2020年12月21日 | 日記

画像は20日、谷山中央で写す。

  花や実や年迎ふ樹にてんこ盛り

よく見ると、ブーゲンビリアと赤い実をつけた木が寄り合っているのだった。


木守柿3

2020年12月19日 | 日記

 

画像は18日、谷山中央で写す。 

  日の丸や白壁を背に木守柿

最近は引きこもりがちなのに、木守柿に三度も接した。鳥に喰われてしまうので、めったにお目にかかれないのだが、鳥が姿をみせなくなった。かつては鶯までやってきたが。下の画像は数年前、谷山中央で写した。

 


枯草

2020年12月19日 | 日記

画像は18日、谷山中央で写す。

  枯草や焚火もままにならぬ代に

枯草と焚火が季重なり。「ごみ処理や」と上五をすげ替えても、日本の原風景、冬の風物詩をすこしでも汲みとれるだろうか。季重なりの例外を認めるべきだとする説はむかしからあり、賛成だ。


月と星冴ゆ

2020年12月18日 | 日記

画像は13日6時23分、ベランダから写す。

  三日月と金星冴ゆる朝まだき

きょうの日の出は、気象庁によると7時12分の予定。なかなか朝が訪れない。

 


冬の川

2020年12月17日 | 日記

画像は16日、谷山中央で写す。

  密避けて餌をさがす烏鷺(うろ)冬の川

「烏鷺の戦い」の熟語を意識してカメラを構えていたが、期待通りにならなかった。やむを得ず途中から、清水寺による一年の世相を表す今年の漢字「密」にテーマを変えた。


実万両

2020年12月16日 | 日記

画像は15日、谷山中央で写す。

  実万両むかしボーナス得しことも

万両と千両の実の違いを覚えるのは簡単だが、毎年、覚えては簡単に忘れしまう。かつて前年にもらったボーナスを何に使ったのか、簡単に忘れてしまったように。


佛の座

2020年12月15日 | 日記

画像は12日、谷山中央で写す。

  歳時記の扱ひまちまち佛の座

手許の歳時記では佛の座は「角川大歳時記 全5巻」には新年、「朝日新聞社刊季寄せー草木花 全7巻」では冬季の季語に組み入れられているが、「ホトトギス俳句便覧」と「成美堂出版 俳句の花図鑑」には載っていない。

   雑草と言ふ草あらず仏の座  冬男

仏の座を雑草扱いして無視する歳時記への抗議だろうか。


園小春

2020年12月14日 | 日記

画像は12日、谷山中央で写す。

  いつぽんの丸太のベンチ園小春

よく行く小さな公園であるが、隅に転がっている丸太はベンチではないか、と初めて思った。
最近、出かけて座れるような場があると、周囲の眼を気にしないで座ることにしている。


2020年12月13日 | 日記

画像は12日、谷山中央で写す。

  息足りず鵯(ひよ)のやうには叫べぬよ

家人の不手際を叱咤しようとしても、投薬の副作用で咳込んでしまって、結局は彼女を心配させる成行きになる。


水仙花

2020年12月12日 | 日記

画像は10日、谷山中央で写す。

  水仙花哀しいときはモツアルト

入院中の終わりごろはモーツアルトの弦楽五重奏曲(K617)、ピアノ三奏曲(K564)といった晩年の室内楽ばかり聴いていた。
ものの哀れをふかく理解していた山本健吉は「モーツアルトを聴くと悲しくなる」と書き残している。たしか吉田秀和も同様のことをどこかで述べている。

その心境は芭蕉の次の句、

  おもしろうてやがて悲しき鵜舟かな

と通じ合っていると思った。


柊の花

2020年12月11日 | 日記

 

画像は9日、谷山中央で写す。

  探しゐし柊の花帰路気づく


石蕗の花2

2020年12月10日 | 日記

画像は7日、谷山中央で写す。

  水呑みへ鳥屋出るおんどり石蕗の花

鳥屋の読み:トヤ。


更紗木瓜

2020年12月09日 | 日記

画像は7日、谷山中央で写す。

  極月にすでに咲き切る更紗木瓜


冬木の手入

2020年12月08日 | 日記

画像は7日、谷山中央で写す。

  木に登り冬木の手入庭が欲し

歳時記によると、松手入は秋の季語、松以外の庭木の手入れは無季らしい。