夏目友人帳15話を読みました。
塔子の頼みでフリーマーケットにおつかいに行った夏目は、そこで不思議な絵を見つける。余ったからもらってほしいと店の人間に頼まれ、夏目はそれを部屋に飾る。
しかしただの絵ではなかったようで、その日から夏目に不思議なことが起こるようになり――
というのがあらすじです。
メインは人間に情を抱いた妖怪の話でしたが、大事な人に本当のことを言うのが怖い。嫌われてしまうかもしれないから、という夏目の恐怖も描かれていました。
夏目が藤原夫妻に妖怪が見えることを話さないのは、話して拒絶されるのを恐れている、というだけではないのですが、大事な人に本当のことを言えずに嘘をつき続けているのは同じです。
話のなかでちらりと塔子に嘘をつく夏目が描かれており、悲しくなってしまいました。
話したところで、きっと否定や拒絶はしないでしょうが、同じものは見えないのですよね……。
でも嘘をつくのは苦しいだろうから、話してしまって楽になってほしいと私なんかは思うのですが。
この話に出てくる妖怪は、友人になった人間に妖であることを話せないまま別離を迎えてしまい、勇気を出して話せばよかったと後悔しています。
ほんの少しの描写ですが、妖怪を思う人間の気持ちがうかがえる場面もあり、読んでいて切なく思いました。
最終的に、願いが叶ったのではないかという希望をにおわせる終わりでした。
夏目もいつか藤原夫妻に本当のことを話せるときがきたらいいなと思います。
話さないのが夏目の思いやりだとしても、
きっと話してくれてありがとうと夏目の頭を撫でる藤原夫妻の姿が容易に想像できるので。
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