季節の断片 | 男の喫茶店

男の喫茶店

昔、日々の中で書き留めていた詩やエッセイに手直しをしながら載せていきます。

水を抜かれたプールの底に

枯れ葉が舞い落ちる


清掃員の姿は見えない


真冬にもう一度

このプールを見に来よう




人に薦められた本は

最後まで読む気になれない


机の上に置いたまま




原宿のショップから

Tシャツを1枚つかんで

走り去った


うまくいくなら

2枚つかめば良かった




商店街を抜ける頃

本降りになってきたので


開いた傘はあなたに渡し

僕はもう一本の傘を開いた




芝居を観に行くと

役者たちの

人間模様を

想像してしまう


どちらかというと

そちらに興味がいってしまう

芝居の内容




十円玉のように


どちらが表で

どちらが裏かなど

気にしないで過ごせる日々が

待ち遠しい



あなたの過去に

惹かれただけだった


今のあなたは

それほど魅力的ではない