夜の歩道橋歩道橋の下を無数の車が行き交う人を乗せて商品を乗せて恋を乗せて悪巧みを乗せてヘッドライトの目は真っ直ぐ前を見ながらちゃんと列をなして頭上の傘を打つ音と路上の水しぶきの音すべての渾然一体が秩序を作る無機質な歩道橋も一体化の橋渡し異化したい僕とは気が合いそうもない一人で渡る歩道橋にはもう誰もいない