無方向 | 男の喫茶店

男の喫茶店

昔、日々の中で書き留めていた詩やエッセイに手直しをしながら載せていきます。

もう一つのroadには届かない

どんなに喘いでも

どんなに足掻いても

届かない場所がある

髪の毛を掻きむしっても

机の上の両肘に

脇からの汗がしたたる時限

どこへ向かえば良いのか

答えが見つからない

側にいるあなたが

一番辛いのだと思う


ネクタイの結び目がほどけてゆく

シャツの隙間を通じて

胸元に吹き込む風

その心地良さ

そのはずなのに

どこへ向かえば良いのか

答えが見つからない

捨てるもの以上に

得るものはあるだろうか

振り向いても扉はもう閉ざされた

どこへ向かえば良いのかわからない