Q:中1の親です。理科の先生が教え方下手で困っています。 | ヒカリのセカイ

ヒカリのセカイ

「教育」とは何でしょうか

マロン:教え方が下手ってあるケド、生徒の理解力にモンダイあるかもしれないワン

 

ヒカリ:そうね。

 

マロン:でもクラスの他の子も同じ意見なら、やっぱ先生の方にモンダイあるのかも・・・。

 

ヒカリ:ま、確かにこの質問だけでは、そのへんが不明ね。

 

マロン:けど、先生の教え方って、そんなに違うものかワン?

 

ヒカリ:・・・じゃあ、まずそこからいきましょう。「教え方」っていってもキホンは「教科書」があって、教師にはフツー「指導書」っていう教え方の手引書があって、年間指導計画も決められており、先生の自由裁量的な部分は意外に少ないのよ。

 

マロン:そうなんだワンニコ

 

ヒカリ:そうした「シバリ」があるから、逆に全国どの中学校であっても、どんな先生であっても「一定水準の教育」が担保されているわけね。

 

マロン:あ、そっか。・・・じゃ教え方が下手っていうのは・・・

 

ヒカリ:典型的なパターンは2つ。1つは「生徒管理の不十分」ね。

 

マロン:教室が騒がしいとか、やる気ないクラスとか・・・

 

ヒカリ:そう。集団を相手にする場合、その集団を統率していくリーダーシップが教師には必要なの。

 

マロン:たしかにそうだワン。うるさい子がいたら静かにさせる必要あるし、だらけた雰囲気なら緊張感を持たせることも必要だワン。

 

ヒカリ:よくわかっているじゃない。・・・この集団統率力は本来「教師」であればある程度持ち合わせているもの。・・・教師を目指し教育大で学び実習を経て実践指導を数年経験すればある程度の統率力は身につくのよ。

 

マロン:たしかに、マロンのセンセも集中させるの上手だったワン。

 

ヒカリ:まあ、この質問にある先生の個人的資質として統率力が不十分ということなら、残念だけど早い段階での改善は望めないわ。

 

マロン:そうなるワン

 

ヒカリ:でもね、昔に比べ「クラスの統率」が非常に難しくなってきているのも事実なのよ。

 

マロン:そうなのかワン?・・・少子化でクラス人数少ないっていうケド

 

ヒカリ:うん。人数が多すぎると統率しにくいのは確かね。現在は30人学級といって、多くても1クラス35人くらい。昔は40人以上いるのがフツーだったからそこは少し改善しているわ。・・・まあまだそれでも多いんだけどね。

 

マロン:人数が減っているのに統率しにくいって、どういうことだワン?

 

ヒカリ:単純に言えばね、先生っていう権威が通用しなくなったってこと。

 

マロン:ああ、確かに。今の先生ってちょっと生徒に手をだそうものなら「体罰」になって保護者からクレームくるっていってたワン

 

ヒカリ:うーん、まあ「体罰」についてはまた違う意味があるんだけど、表面的には体罰禁止の流れが今の状況を加速させているのは確かね。

 

マロン:他に権威っていうと・・・

 

ヒカリ:親が先生を「先生」として見なくなったってことよ。

 

マロン:はてなマークはてなマークはてなマーク

 

ヒカリ:昔の親の多くは、学校の先生に対して一定の敬意を持っていたのね。

 

マロン:あーわかるワン、ママに「センセの言うこと聞きなさい」ってよく言われたワン。

 

ヒカリ:今はね、逆なの。

 

マロン:逆っていうと・・・

 

ヒカリ:「あのセンセは細かいことウルサイわね」とか「あのセンセってすぐ怒るわね」とか

 

マロン:ああそっかー。いわゆるモンペアってやつだワン

 

ヒカリ:まあ本来これは一部の親のハナシだったのよ。・・・でもね、そうした親のハナシが何度も世間を騒がせている。確実にこうした親が増えているってことよ。

 

マロン:あ、そっか。そうなると、たしかにセンセの権威は通用しなくなるワン

 

ヒカリ:まあ背景に「高学歴の親が増えてきた」とか「学習塾文化の成熟」とか、もっと言えば「クレーム型社会」「格差社会」なんていうのもあるのだけど、今はそこには触れないわ。

 

マロン:ふー、なかなか難しい問題だワン。・・・イマドキのセンセって大変なんだワン

 

ヒカリ:それともう一つね、こっちの方がより深いモンダイなのだけど。

 

マロン:教え方が下手ってやつの理由の続きだワン

 

ヒカリ:そう。・・・それは「コトバ」よ。

 

マロン:???・・・えーと、イマイチわかりませーん

 

ヒカリ:そうねえ、ちょっと説明必要よね。

 

マロン:ひょっとして先生の使うコトバにモンダイがあるワン?

 

ヒカリ:まあ、そうとも言えるし、でもそんな「単純な」ことでもないわ。

 

マロン:はあ・・・ヒカリさん、ときどきムツカシイこと言ってわからんワン

 

ヒカリ:そう、まさにそこよ。

 

マロン:へ?びっくり

 

ヒカリ:いま、マロンは「ムツカシイ」って言ったわ。

 

マロン:いいましたワン

 

ヒカリ:でも、アタシ今「ムツカシイ言葉」使っていた?

 

マロン:えーと、・・・あれ?使ってる言葉はフツーでしたワン

 

ヒカリ:でしょうね。

 

マロン:でも・・・そうだ、「教師の教え方が下手」という原因としてヒカリさんが挙げた2つ目の理由が「コトバ」って・・・しかも先生のコトバのことのようでもあるし、違うようでもあるって・・・

 

ヒカリ:つまりマロンは何がムツカシイって思ったの

 

マロン:えっと、だから・・・ヒカリさんの言っているコトバの1つ1つは知ってるコトバなんだけど、文としての意味がわからないからムツカシイって思ったんだワン

 

ヒカリ:いい感じよ

 

マロン:わーい、ホメラレタ・・・で、何でコトバがモンダイなんですか?

 

ヒカリ:えー、今のハナシでわかったんじゃないの?

 

マロン:よくわかりませんねん・・・カメは万年 なんちって

 

ヒカリ:・・・ふう、結局説明することになるのね。じゃ、このハナシの続きは次回にするとして、宿題よ。

 

マロン:ひえぇぇぇ、宿題ですかぁ (´;ω;`)

 

ヒカリ:次の2つの文の違いって何かしら?

 

 A「キミはカッコいいけど、バカだ」

 

 B「キミはバカだけど、カッコいい」

 

マロン:・・・これあっしのことですね キリッ グラサン

     フフフ、ちゃんと考えてきますよ


教育問題・教育論ランキング