日本ではゴルフなど、考えもしなかった(高い、遠い、辛い、煩そう)。

実際、大昔に会社の泊りがけ懇親会で一度、なんかすごい名門っぽいところにいった経験(当然最悪の思い出となるわけだが)があるだけ。

アメリカ(Sanjose CA)はサマータイム制で、朝7時に出社して、3時に帰り、帰りがけに一人で9ホール回ってから帰るなどはしていたが、スコアというより、気候の良いカリフォルニア(乾燥していて気温もソコソコ)の散歩のようなもので、当然自分でカートを引っ張っていく。もちろんキャディーなどいない。近所の安いところだったからか、ベアグランドみたいなフェアウェイだったりもするが、「まぁ、そんなものか」となんどかやってみた程度。当時の実力は、ボールは上に上がることは無く、ひたすら地面を転がっていく。そこには池とかバンカーは無かったと思う。

 

所変わればで、インドネシア。

コースによるが、今のところは移動はカートに乗って移動、キャディーが一人一人ついて、(こいつが役にたつか、立たないか、面白いか、つまらないかはおいておいて)、グリーンではパットの前にぼそっと「どう打て」と言ってくる。

が、どういうかというと、「ボール1個右」とか「左の穴の淵」など。中にはボールの線をその方向に合せて置くのもいるが・・・

さてウインク

 

初めて2年程は、言われるがままにやっていた。

当時は野山、泥道、ジャングルを駆け抜けてたどり着いた後で、

余裕もなく、言われた通りにも打てず、方向もスイングとフェースの向きも合っていない。

ラインを読むことも無いだけに(キャディーがボールを置くからなのだが)、パットはまったく進歩しなかった。

キャディーの一言に、「あれ?左?右じゃないのか~」程度の感動はあった。

 

ふと気づいてある日、自分でボールを置くようにしたビックリマーク

当然、右なのか左なのかラインを自分で読むようになる。その時、初めてはてなマーク登りは曲がりにくく、下りは良く曲がるなどの加減に気付き、段々に覚える。

ふと疑問がわいた。キャディーは何を根拠にボール1個とか2個とか言っているのか。弱めに打てはグリップ一個以上曲がるし、強めに打てばカップギリギリで丁度。しかもカップまでは途中傾斜も前後左右、色々。プレィヤの加減も色々。

 

そこから、パターが上達しだし、滅多に3パット、4パットなどしなくなってきた。

その内、キャディーの「ボールx個」の情報がわずらわしくなってきた。

というか、聞くと、自分の読みとずれているわけで、余計な情報となり、自分の、打とうとしている加減と合っていない。

特に強さ加減の方が。

更に、キャディーは自分でゴルフしないバイトのオネーちゃんが大半なわけで、

簡単な研修と各ホールごとの大まかな癖は習っているものの、個々のラインなど適当に感で言っているだけ。

 

言われると、かえって邪魔になって、その微妙な情報がどうしても脳に変な影響を出してしまう。

例えば、「ここは1m位のぼりで撃ち出し時は影響が無くで、その先右傾斜で登りが終わり失速するから右にこの位のカーブで曲がっていって、最後は更に右に傾斜で左から右に下りだから右淵から落とす感じ」と思っていたのが、「ボール2個左」とか言われると、途端に直線的なイメージに戻ってしまう。それでもと、気を取り直して、同様に打とうとするのだが、人間そうそううまくはいかず、微妙に力加減がおかしくなる。

なので、最近はキャディーには「言わなくていい」と言ってプレーするようになった。

出だしは、その時のグリーンの状態と体調(濡れている、乾いている、草が長い、短い)などで難儀しても、割とすぐに2パットで収まる程度にはなるようになる。

 

他のプレーヤーのキャディーが傾斜を間違って読んで伝えているのも解るようになってきた。(無論ルールでもマナーでも余計なことは言ってはいけない。言った方も聞いた方も1打罰となる)

要は、実はバイトのオネーちゃんたち、解っていない。中には解るキャディーもいるが、そういうキャディーの当たりハズレモ激しい。

キャディーを指名すると、その内、お互いの癖もわかってくるので、割といいのかもしれないが、

まぁ、指名したいと思えるキャディーとの出会いの確率はその人の運次第。

また、見つかったところで、彼女たちは比較的短期間(といっても5~10年?)で変わっていく。

 

初めてのコースの場合は、右なのか左なのか、まっすぐなのか位は聞いた方が良いだろうが、それさえ正しくないのもいる。

が、それをキャディーに怒るのは間違いである。あくまでプレーしている自分の責任。たまに、キャディーに違うじゃないか!とか言っている人がいるが、その人には死ぬまでそうしていてもらえるとありがたい。

「オリンピック」というグリーンに乗ってから1パットで入ったときの懸賞があるのだが、その人のことは気にしなくてよくなる。

今の仲間とは「オート竿」(旗竿以上の長さから入れたら+3点)に加え、どんなパットでも3パットは-3点でやらされているから、スポンサー役は彼等に譲ることができる。

 

最近では経験も増えて、プレーヤーも色々いることが解るようになって、

丁度届くくらいで思い切り曲がってから入る自分のようなタイプと、

結構元気に真直ぐカップの反対の壁にぶつけて「カコン!」と入れる人がいる。

それぞれのスタイルを見て、「ほ~」っと楽しめる程度にはなってきた。

 

「届かないとボールは絶対に入らない!」と自説を繰り返す(本でも良く見る)人も多く、

うまい人は徹底的にうまいのだが、下手な人が言うと、4パット以上。行ったり来たりすることになるから、これまた面白い。

そういう人には、「気にしない気にしない!届かないとボールは絶対に入らない!」と言ってあげるが・・・グラサン(自分悪い奴?)。

届かなくても、穴に近付いて入れば2パットで収まることが多い。それでも思いの他、転がってしまうことも相変わらずあるのだが。

 

「ボギーオン」型のスタイルで100を切るか「パーオン」スタイルで100を超えるかに似たものがある。(もっともこちらは、最近の飛距離低下でダボオン型になりつつある悲しさを何とかしたい今日この頃。なので、こちらは本気で飛ぶ人たちが羨ましい

例えOBでも池でも、そこまでさえ届かない自分としては・・・スコア一緒だったら、前者の方が面白いに決まってるプンプン

 

「1パットで入れるぞ!」と4パットするか、

「2パットでいい」と、大体2パット、偶に1パットで入ってしまうか。

それでも3パットの時もある位なのだが、私は後者を勉強中。

最後ギリギリでカップに落ちた時の幸運感と逆に入らなかった時の残念感はオタッキーな世界ではあるが照れ今はそれを楽しんでいる。

折角インドネシアなのだから、本来はキャディーとギャーギャーやっていた方が正解なのはその通りであることは解ったうえで、

あえてそういうスタイルを楽しむ贅沢もここにはある。