こんにちは
ハンドメイドジュエリー作家
たかはしひろです。
本日は
前回につづきまして
世界一の模型総合メーカータミヤ本社を見学したようすを
ジュエリーデザイナー目線からレポートいたします
第2弾は企画開発部編のお話です。
今回もまた男の子よりなテーマになりますが
女性読者にも楽しめるようにマニアックな話題は封印しますね
まず静岡市に本社があるタミヤ模型とは
どんなにすごい会社なのか それがわかる写真から
ちょうど今日からF1のモナコグランプリが、高級リゾート地のモンテカルロで開催しますが
今よりもさらに日本がF1ブームだった90年代はじめの頃
そのころタミヤはF1チームのロータスをスポンサードしていたんです。
ロータスのフロントウィングにはTAMIYAの文字とロゴがでかでかとプリントされ
世界中のテレビに映っていたわけですね。
これがどんなことかというと
そのころ他チームのマクラーレンのフロントにも
日本企業の集英社から少年漫画ジャンプのロゴが貼られていました
↑先端のこんなにちっっちゃいのに広告料は推定1億円だったそうですよ
そうなるとタミヤはロータスに一体いくら払ったのでしょうね
この会社が本当にすごいのはここからです
なんとその車をコレクションしちゃってるんですよここは社内です
輸送費だけで○百満円でしょうね、しかも他にも何台もありました 注:ここは模型会社
いったい誰が買ったんでしょう 一流企業の社長クラスでも奥さん呆れるやつですねアハハ男のロマン
社内には資料室もあって歴代の製品も展示されていましたよ、超巨大な戦艦三笠の模型は圧巻でした
模型キットの製作現場は先日レポートしましたので、本日は企画デザインを行っている部所にお邪魔しました。
プラモデルの後ろに置いてあるこのパッケージは、いったいどんな人が作っているんでしょうね
会社の顔とも言うべき優れたデザイン、男子はこのパッケージの魔法で思わず買ってしまうんですよね
そしてナゼ写真ではなくイラストを描いているのか直接本人に聞いてみましたよ。
途中の廊下には大きさ1メートルくらいの戦艦大和の原画が飾られていました
小さい頃に模型屋さんでまじまじ見ていたあの絵、懐かしい
こちらはそのオリジナルなので
鉛筆の線まではっきり見えます、細部まで描き込まれた製図のような線に、作者の意図が感じられました。
そして写真は残念ながらここまで、ここから先はお決まりの撮影禁止エリアです。
カメラをしまって奥の企画開発部へと進みます
開発部の部屋は、テニスコート2面くらいの広さにデザイン課と開発部があります
これまで見てきたタミヤっぽさはなく、ここは普通のオフィスです
とても年商100億超えの企画をしている場所には見えませんでしたよ雑誌編集部みたいでした。
カウンターにはパッケージイラストのポスターサイズに拡大したものが置かれていました
写真のように描かれている車のイラスト
この絵を見て違和感を感じた方は、絵を描いている人だと思います
ぼくは絵を学校で学んでいましたので気づきましたが
デザイン課の方に説明されるまで、その意図がわかりませんでした。
ここでクイズです、写真を撮ったように精密に描かれているこの車の絵ですが
写真ではそうは映らないところがあります、そこはどこでしょう
とても写実的に描かれているのに、本物とは明らかに違うところがあるんですよ
それは車の形ではなく、描き方です。
ヒントは光は上から当たっていますね
それでは
正解は
影の付け方
とくにフロントカウルの下(前輪の車軸あたり)には影がないんです
カメラで撮影するとこの部分は影で黒く潰れてしまうところです。
それをあえて影で隠さずに、シャフトやサスペンションにタイヤの模様まで、くっきり描いているんですよ
よーくみるとフロントグリル(先端の格子)の奥にはラジエーターまで、わざと描き込んでいます。
どうしてあえて不自然に描いているかというと
これは模型を紹介する絵だからです。
画家が書いた絵というよりも、デザイン画に近いんですね
ガラスの書き方も金属表現もデザイナーのそれなんです。
お恥ずかしながら、ぼくのデザイン画を晒して説明すると
金属の映り込みや宝石の輝き方まで、デザイン学校ではきっちり指導されます
光の角度や影の位置や濃さまでです。
デザイン画とは、見る人に伝わりやすく描くことが目的の絵なんです
写実的に描いてしまうのは返ってNGなんですよ。
ちなみに一流のジュエリーデザインでは、ルビーとガーネットや銀とプラチナを描き分ける技術が必要です
模型のパッケージデザインに、写真ではなく絵を使うのは
わかりやすく伝えるためだったんですね。
でも今はCGで簡単に描けちゃいますよね、そこんところはどうなんでしょう
現在は、手描きとCGは半分くらいの割合だそうで、これからも手描きはなくならないと仰ってました
車などはCGが描きやすいですが
戦艦や戦車は手描きの方が臨場感が出しやすい
たしかに戦場の一場面を切り取ったように描いていますね
画家さんの多くは高齢になられましたが、若い画家さんも育っていて
この日も20代の若い方が戦車を描いていました。
ミリタリーを描くのは、実車がもう存在しないケースが多いので、資料集めに1ヶ月もかかるそうですよ
それも描き手の仕事なんですね
そこからさらに1ヶ月かけて描いていくということなので
大変なお仕事です。
上の写真お気づきでしょうか?
これだけ臨場感を出すためにウェザリング(汚しのテクニック)で泥やサビを描いているのに
キャタピラには泥がひとつもついていないんですよ
ここもあえて泥で隠すことなく細部を見せるためなんですって
車の描き方と同様に模型を伝えるための絵になっていますね
なるほど、これも商品の売るための戦略なんですね
思わずパッケージを手に取って買ってしまう魔法の正体が見えた気がする。
さすが世界のタミヤ
気づかないようなちいさな工夫が、世界中にファンを作った秘訣だったとは
自分に足りないのは伝え方なんだよね
マーサーマーセーのロゴを、F1マシンに貼れる日がくるように
細かなところをひとつひとつ見直していこう
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