福袋争奪戦から「組織的転売」を追い出すには?

昨年はネットオークションだけでなくスマホで簡単に出品できるフリマアプリが一般化する中、常に安売りで新品が売り出される場合のネットによる転売対策について考えなくてはいけない時代になっています。

テレビのワイドショーでヨドバシカメラの年明け初売りの福袋購入をする人に取材していたのですが、お店の方としては過去に組織的な「横入り」が横行したということで、早めに並んでいる人に対し「一人一枚」という事を徹底して整理券を配っている中で、それでも複数枚整理券を取ったと周辺から非難が上がった番号を取った人が整理券の効力を無効にされるというようなかなりピリピリした状況が見て取れましたが、実際に福袋の販売が行なわれてみると、それでも多くの組織化された人達が並んでおり、多くの福袋が業者に流れてしまったようです。

テレビ番組の取材班が福袋購入をするごとにアルバイト代を払うという募集を見付け、バイトを大勢募ることで組織的に福袋を手に入れようと考えている人たちが、ハイエースのような大型バン4台にヨドバシカメラの福箱を詰め込んでいるところに遭遇して取材していましたが、アルバイトにお金を出させて購入させ、中味を確認してから改めてその福箱の中味に沿っただけの報酬を出すという方式のようです。これだとあくまで一人一人の個人が何回も列に並んで購入しているだけなので、なかなかお店の方でも本人確認を徹底するくらいしか対策はありませんし、同じ人間でも複数のお店を回るようにすれば止めることはできないのではないかと思います。

というか、このくらいのことなら普通に個人のささやかな楽しみとして、福袋の中味でダブっていたり使わないものがあればオークションやフリマアプリで使いたい人に譲るという事はあるので、福袋の中味を一律に再販禁止にするのも世知辛い話だと思います。

ではどうするかということになるのですが、ネットで調べて元締めを一網打尽しようとしても毎年名前も何もかも変えて行なうと思うので、その実体までたどり着くことは難しいでしょう。何とかならないものかと毎年この時期になると考えてしまいますね。

最悪の場合福袋中止という状況もよぎるのですが、例えば一つの方法として、欲しい商品によって金額を変えて行なう空くじなしの抽せん会というのはいかがでしょう。これも例えばの話ですが、「1,000円」「3,000円」「5,000円」「10,000円」「50,000円」くらいまでのコースに分け、お客さんはそれぞれコースの金額を払って抽選器のガラガラを回すのです。ハズレはそのお店でのみ使える(系列店での利用も可)商品券にして、当たればくじ参加のお金より多い商品券や、お目当ての製品がもらえるというものです。ですから同じ10,000円のコースを選ぶ場合でもタブレットかテレビか掃除機かなど、引く前に欲しいジャンルを申告してもらうようにすれば、開店前から整理券を配る人数も減るでしょうし、当日の午後に行っても買える可能性が残ります。

この方法はお店にとってもやってきた人からお金を徴収できますし、福袋を買う気がなくてやってきた人にも運だめしとして気軽にやってもらえ、それがそのまま売上げに直結するというメリットがあるのではないかと思います。何より組織的に来た転売屋さんからも売上げを稼ぐことができる点もあるのですが、私自身景品表示法について十分理解しているというわけではないので、こうしたくじが大がかりになると問題になることが出てくるのかも知れませんが、お店ごとにきちんと確保した商品を当たりが出たら売り、全ての当りが出た時点でくじを終了するようにすれば、大きな問題は起きないようにも思えるのですが。

もちろん、デパートの洋服やアクセサリーの福袋などは現品を大量に用意して日本国内からの人だけでなく、海外からこのためにやってくる人までいるくらいですから多少の転売は覚悟の上で売られているものもあるので、全ての福袋をということではないのですが、人気のタブレットやデジカメ、ゲーム機などが根こそぎ転売人の手に渡ってしまっているであろう今の状況は何とか変わって欲しいですし、もしもっといいアイデアがあれば、ぜひ行なってきちんと商品を欲しい人が手に入るような仕組みを来年はお願いしたいところです。


カテゴリー: モバイル関連コラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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