今年のオールカマーは、G1馬が不在と混戦ムードが漂います。
15年ショウナンパンドラ、16年ゴールドアクターとG1馬が貫禄の勝利で
やはり、天皇賞・エリザベス女王杯を見据えた馬達が集うレースだけに、格は重要です。
遡れば、オグリキャップ、ビワハヤヒデ、サクラローレル、メジロドーベル、メイショウドトウら
時代を彩った名馬が並んでおり、G1馬がその肩書きに相応しいレースをする印象があります。
一方で、中山マイスター・マツリダゴッホが三連覇を成し遂げたように
中山2200mという特殊なコース故に、中山巧者という言葉通り、このレースで好走する馬がいます。
近年の代表例にあたるのが、13年のヴェルデグリーン。
この馬はオールカマーの出走時点で中山コース【3.1.0.2】というなかなかの成績で、
結果9番人気ながら勝利した事も、今となって考えればあり得る事だったのかなと思います。
15年2着のミトラ、16年3着のツクバアズマオーも、中山巧者の好走に当たるのではないでしょうか。
今年の出走馬で、とりわけ中山コースの適正が高いのは下記の二頭。
ツクバアズマオー【5.2.2.6】昨年のこのレースの3着馬で、今年の中山金杯を勝利。
マイネルミラノ 【4.1.0.7】中山記念、中山金杯はともに大敗で重賞だとどうか。
近年はリピーターの好走が少ない為、ツクバアズマオーはその点が気になります。
現在9番人気なら、あえて嫌う必要もないと思いますが。
◎グランアルマダ
重賞は3歳時のラジオNIKKEI賞以来、二度目の出走。
4か月半振りとなった前走の日本海Sはスンナリとハナを奪ってマイペースに持ち込み、
引き付けては離すといった絶妙の逃げで、直線も渋太く粘っての勝利。
今回は昇級+重賞で相手が一気に強化するが、自分の形に持ち込めるかが鍵。
中山経験は、前々走の湾岸ステークスの一走のみだが、
このレースで9着と大敗したものの、スタートでつまずき、
最後まで流れに乗れなかった事が原因で、見直せる内容だった。
好位に付ける競馬ができれば上位争いできるスピードを備えており、
2200mの良馬場は【2.1.1.1】と、同馬にとって絶好の舞台。
目標が先にある休み明けの上位陣相手に、叩き二走目で臨める点は大きい。
○マイネルサージュ
重賞は、日経賞、目黒記念に出走経験があり今回が三度目。
3か月振りの丹頂Sは出負けして後方からの競馬。
勝負所から外めを手応え良く進出を開始し、直線は良く伸びて0.2秒差4着。
このオールカマーと同舞台で勝利経験あり、叩き2戦目の上積みが見込める。
▲パリカラノテガミ
新潟大賞典、函館記念と走り、今回が3度目の重賞。
4走前の常総Sでは、4角でまだ最後方にいたが、
直線は外から豪快な差し切り勝ちを演じてオープン入り。
今回は昇級+重賞でどこまでやれるかだが、
件の常総Sは15番人気での勝利と、展開次第で一発の魅力をにおわせる1頭。
注ディサイファ
重賞4勝を挙げている8歳の古豪。
2か月半振りの札幌記念は、中団をリズム良く追走も他馬に寄られて戦意喪失11着。
マイルCSでの不利の悪影響が尾を引いているようで、
囲まれた時に周囲を気にするようになり、本来の走りができていない感じ。
体調は問題ないようで、あとは精神的な面でどれだけスムーズな競馬ができるかだけ。