傍から見ると、かなり酷い友達だったソフィアちゃん。
しかし、それでも彼女と縁は切らなかった娘。
一人っ子のせいか、娘は、友達を家族と同じような存在だと思っている部分がある。
意地悪な部分もあったが、娘はソフィアちゃんを、たまに喧嘩する姉妹のような存在と思っていたのだろう。
しかし、ある日突然、ソフィアちゃんの態度が豹変した。
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高校に入ったばかりの頃から、娘とソフィアちゃんは、某病院でボランティアを始めた。
いつも同じ時間帯で、同じステーションでボランティアをしていたが、ある年、病院側の手違いで、二人は別々のステーションで働くことになった。
ソフィアちゃんのステーションは彼女一人だけが担当だったが、娘のステーションは二人組と決まっていた。
娘のボランティア・パートナーとなったのは、背が高くて、目が青い、イケメンのジョーダンという男の子。
ソフィアちゃんは、ジョーダンが娘のボランティア・パートナーと知った途端、、娘に「ステーションを代わってくれ」と言って来た。
娘的には全然OKだったのだが、ボランティア先の病院が許可しなかった。
その日から、ソフィアちゃんは、あからさまに娘に冷たく当たり始めた。
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ソフィアちゃんは、全くモテないタイプだった。
ハーフの子は、割と可愛くなることが多いと思うが、彼女はかなり残念な結果だった。
しかも、見た目だけでなく、彼女の場合、性格も悪かったので、彼女を「恋の対象」とみる男の子は皆無。
うちの娘も、ずば抜けて可愛いタイプが、それでも中高の頃は、年に2-3回必ず告白されていた。
高校を卒業するまで、一度も彼氏ができないだけでなく、告白されることもなかったソフィアちゃん。
そんな彼女からしたら、たいして可愛くもないのに、男の子にチヤホヤされてしまう娘は、かなり腹立たしい存在だったのかもしれない。