「クソまみれの転回点」

 

クソみたいな人生だった それは

クソの役にも立たない周囲に迷惑をかけたこと以外 

成し得たことなど 何一つないのだ

 

ことに 母に対しては 散々当たり散らし

その実 このクソみたいな俺のことを

最も支えてくれたのが 母だった

 

その元凶は病気になったことだが

その元をさらに辿るなら

それは結局俺のバカさ加減にある

 

過去の数ある分岐点における選択に 

俺はことごとく失敗し

その失敗がさらなる病の悪化と時間の浪費と

汚点を生んだのだ

 

そんなクソみたいな生き方を繰り返しているとき

ふと思ったものだ

 

「こんな風に俺はクソのまま人生を終えるのか?」

「このまま俺は孤独になり切り、生ける屍となってただ死を待つのみなのか?」

 

その時の俺は明らかにクソまみれの滑稽な男だったが

同じクソみたいな人生で終わるにしても 残りの人生

死んだ気になってやってみてもイイのではないか?!

そんな考えがふいに湧いて来たのだ

 

一つのことでイイ。やり切ってみようか! と

残りの人生全てを賭けて

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