「暇つぶしの人生」

むかし

友人と居酒屋なんかで飲んでいるとき

よく思ったものだ

この満たされない思いはなんだろう? って

好きなもん食って

好きな女のこととか

嫌いなあいつのこととか

ちょっぴり世知辛い世の中に唾吐いて

詰まる所なんだかんだ言っても

やりたいこと 言いたいこと言い合ってた筈なのに

でも やっぱり

どこか俺の言葉は空々しくて 俺って存在がもどかしかった

出口の見えないトンネル

空中をあてもなく彷徨う綿毛

ここにいる俺は 一体どこの誰だっけ?

俺って結局何がしたいの?

もし いま 突然ここに飛行機が飛んで来て

死ぬとしたらどうだ?

到底やり切れない

無念だと思うだろう 

いや そんなことを思う資格なんぞ

あの頃の俺にはなかったのかもしれない

人生ってなんだ?

生きるって?

そんな堂々巡りの問い掛けだけは

一人前にしてたっけ

でも どれもこれも 俺にとっちゃ

単なる暇つぶしでしかなかったんだろうな