「コスモス認証基準」は、化学物質アレルギーや敏感肌、アトピーさんは安心して使えるのでしょうか?
コスモス(COSMOS)とは? COSMetics Organic Standard
日本ではオーガニックコスメの基準が曖昧で、どこがどうなのか?
海外の基準は安全!いや安全とは言えない!など話題になっています。
しかし、このオーガニックコスメの基準というものは、世界的に統一されたものではありません。
2010年、オーガニックコスメの認証基準の世界統一を目指して、EUで「コスモス」(COSMOS)という認証団体が設立されました。
2010年5月18日、「BDIH:ドイツ化粧品・医薬品商工業企業連名」(ドイツ)、「COSMEBIO」(フランス)と「ECOCERT」(フランス)、「ICEA」(イタリア)、「英国土壌協会」(英国)の欧州5団体が「COSMOS」を、国際NPO協会として設立し、オーガニックと自然化粧品の世界統一基準(コスモス基準)を決めようと動き出しました。
この設立メンバーは其々が認定機関であるため、コスモス基準は1400以上の企業、24000以上の製品をこの基準は既にカバーしていることになります。出典 日本オーガニックコスメ協会
COSMOS認証基準は2種類に分類
COSMOS ORGANIC(コスモス オーガニック)
内容成分の95%から100%が自然由来の成分であること
植物原料(オイル・抽出物・バターなど)の95%~100%が有機農法、遺伝子組み換えしていない農法によって作られた原料でなければならない
完成品の最低20%は有機農法によって作られた原料であること(洗い流すシャンプーやリンスなどは10%でよい)
- ヨーロッパの基準で厳格に定められてる原料以外の成分は使用できない。植物原料以外の成分の使用は内容量の5%以下であること
- 製品に使われるすべての成分、原料は環境に悪影響を与えない生分解性のものでなければならない。
COSMOS NATURAL(コスモス ナチュラル)
- 使用されている全ての原料は精査され自然由来の原料でなければならない
- オーガニック原料の最小必要含有量はない
- ヨーロッパの基準で厳格に定められてる原料以外の成分は使用できない。植物原料以外の成分の使用は内容量の5%以下であること。
- 製品に使われるすべての成分、原料は環境に悪影響を与えない生分解性のものでなければならない。
- 遺伝子組み換え(GMO)が行われている植物原料は使用禁止。
- 生きている動物や解体された動物から産出されたものは使用禁止。
ただし以下の場合に限り、動物由来の原料の使用が可能
・動物から算出されるものではあるが、動物の一部ではないもの
・処理によってのみ得ることができるもの
・動物愛護が守られている動物から産出されたもの
ミツロウ、ハチミツ、牛乳、ラノリンなど
コスモス認証で、石油由来成分はOKという現実
オーガニックコスメに石油系合成成分が含まれています。
「コスモス認証基準」では、使用可能な合成化合物リストを作り、石油系合成成分の使用を認めています。
なかには、日本の旧厚生省がアレルギーを起こす恐れがあるとして表示義務を定めた「旧表示指定成分」の防腐剤、安息香酸ナトリウムやソルビン酸カリウムも含まれています。
オーガニックコスメの先進国で、ドイツ認証機関が認証したものなら安心よね~と思っている方。
残念なお知らせです。
BDIH(ドイツ・本部マインハイム)の自然化粧品の基準
動物由来の原料は、生きた動物からのみ可で、以下の様な厳しい基準のように書いています
- 原料や製品に対する動物実験は一切行わないこと。
- 合成着色料、合成香料、合成油脂、シリコンパラフィンそのほか石油製品は使用しない。
- 保存料としては自然の、またはいくつかの天然由来と同等の、ということは、自然成分を模して合成された成分は許される。たとえば安息香酸、サリチル酸、ソルビン酸、ベンジルアルコールなどがこれにあたる。この場合「保存料として○○○○を使用」と明記すること
- 原料や製品のために放射線照射は行わない。
石油系の防腐剤なしでは安全な化粧品を作れないから・・・と世界の化粧品メーカーは思っているから。
原価が安く少量を配合して防腐作用があるのが石油系の防腐剤なのです。