想像すること Imagin
イマジン ジョン・レノン 特別版 [DVD] 4,093円 Amazon グレープフルーツ・ジュース Amazon ジョン・レノンの名曲『Imagin』がヨーコの本『グレープフルーツ』に影響を受けて作られた曲なのは有名な話だけれど、その話を知っていて実際に『グレープフルーツ』を読んでみたという人は何人いるだろうか?ジョンは『Imagin』で戦争のない平和な世界をイメージしてごらん。イメージすることで世界は変えられるんだよというメッセージを伝えていた。『想像すること』これは確かに人間にとって大切なことで、人類はその能力を使って文明を創り生きてきたと言ってもいい。もっと早く移動をしたいと想像して車や電車を創り、空を飛ぶことを想像して飛行機を創った。想像することで人間が世の中を作ったなら、どうして戦うより幸せな世界をイメージできないのか?という至ってシンプルなジョンからのメッセージだ。それじゃあ、ちょっとジョンに『Imagin』制作の影響を与えたヨーコのことを想像してみて欲しい。ジョン・レノンを愛したことで、ヨーコは世界中から嫌われる存在になった。ビートルズを壊した女、東洋人の醜女、魔女、彼女は散々な言われ方をしてきた。実際にヨーコに何の危害も与えられたわけではない世界中の人たちが、脅威を感じ、忌み嫌った。今までヨーコに興味を持ったことのない人のために、ここで彼女の生い立ちや経歴を書けば親切なのかもしれないけれど、ヨーコの人生の要約はwikiを見ればわかるし、今回の私のブログテーマは『想像すること』なのでそのことはスキップさせてもらう。もしも彼女の人生に少しでも興味が持てたら、ぜひ一度『オノ・ヨーコ』でグーグル検索してみて欲しい。そして想像してみて欲しいのです。彼女の人生を。コンセプチャル・アートという形で出版されたヨーコの作品『グレープフルーツ』(1964年初版/限定500部)を読むと、ヨーコという人は創作や人生に苦悩しつつも、それでも前向きでユーモアを忘れないとても面白い人だということがよくわかる。そしてそれに影響されるジョンの気持ちも。『グレープフルーツ』から50編のグレープフルーツ・インストラクションを纏めた『グレープフルーツ・ジュース』という本の序文でヨーコはこう書いている。第二次大戦中に田舎に疎開したヨーコと弟。食べるものがなく戦争の恐怖と空腹にしょげる弟を励ますために、あれを食べたいこれを食べようと想像ゲームをしていた。今はもう想像するメニューで空腹を満たすような時代ではないけれど、精神的にはどうだろう?みんな物足りなく何かに飢えているような気持ちで生きているのではないか?習慣的な生活ではたまらない何かを人生に付け足したい。そう思っているあなたのためにグレープフルーツを書いたと。ジョン・レノンがImaginを発表してから46年が経った。あれから世の中がよくなったのかどうかはそれぞれの生き方によって受け止め方は違うだろうけれど、人はみんなもっとよくなりたいと思いながら生きている。だけど日々必死に生きる私たちが忘れがちなのは、何のために必死になっているのか?という単純なことだったりもする。求めすぎると欲の方が一人歩きをしてしまう。そんな時にこそ、想像するゲームをしてみるのもいいのではと私は思う。