ままちゃんのアメリカ

結婚42年目のAZ生まれと東京生まれの空の巣夫婦の思い出/アメリカ事情と家族や社会について。

日曜日の約束事

2017-08-13 | 家族

日曜日には教会から帰ると、必ず午餐をする。午餐、と日本語で書くと、大袈裟な感じだが、Sunday Dinnerである。普通の日の夕食はsupperで、夕飯、夕餉というところか。Sunday Dinnerは、大概ポットローストがメインで、オーブンで焼いたジャガイモ、温野菜、サラダ、ジェローサラダ、締めがお手製のケーキである。ポットローストでなければ、ハム、チキン、など。ケーキと言ったって、アメリカ的なケーキである。ポットローストメニューは夫も五人の子供達も大好きで、私にしてみれば、それが一番簡単である。朝教会へ行く前に牛肉の塊の周りをさっと焼き、そのままポットに人参と少量の水かビーフストックを入れて、華氏350度程度にオーブンをセットしておけば、帰宅するまでにはかなり料理されている。

帰宅したら、子供の誰かが白いテーブルクロスをダイニングルームのテーブルに敷き、午餐用(日曜用)のナプキン、食器、シルバーウエア、タンブラー等セットし始める。二人の娘がサラダを用意し、昨晩作っておいたジェローサラダをテーブルに置く。息子の誰かが、レモネードや冷水のピッチャー両方を用意して並べる。夫は温野菜の支度をし、私はローストビーフをオーブンから出し、グレイビーを作り始める。

午餐だけに限らず、我が家にはいつも子供達の友人が、時には二、三人は呼ばれていて、食事時間は賑やかだった。食事時は、子供たちにその日一日どう過ごしたかを聞く大事な時間である。そういえば、末の二人の子供は、キンダーガーテンから高校卒業まで、一日とて学校を休んだことがなく、二人とも卒業式の際、表彰されたのだった。その度、ローカル新聞記者が電話をしてきて、パーフェクトアテンダンスの秘訣はなんですかと聞いてきた。ふと口をついたのは、「おそらく必ず夕食をともにすることでしょうか」、だった。鉄腕アトムでも、ドラえもんでもない子供だから、風邪や気分の悪い日もあったろうに、かなり根性を持って達成したのだろう。私は末っ子が小学二年の時仕事を始め、専業母親ではなくなったのだが、上の子達が下の子達に目をかけてくれていたのもあるだろう。

私自身も子供が五人いる両親に育てられたのだった。私は#4で弟が末っ子だった。そして食事についても似たような環境で育っている。なんだ、私は母親と同じことをしているのね、とよく思ったものだ。子供達は全員独立し、それぞれ家庭を持っている今、日曜の午餐は夫と二人きり、なわけではない。娘一家は殆ど毎週、時折隣の郡に住む長男一家もやってくる。孫用に、と仕舞っておいた子供達が小さな時の食器を使わせている。

なかなか夫と二人で静か〜に、午餐をする機会はない。遠くの州に住む三人の子供達がそれぞれ家族を連れて来ると、大人だけで十二人、小さな人は五人、総勢十七人である。クリスマスがその時であるが、キッチンのテーブルとダイニングルームのテーブルとハイチェアとで、まるでレストランのようになるが、それはそれで楽しい。これで姉達が訪問してくれた時は、てんやわんやでも、かなり楽しかった。

医師でサーファーの隣人は、休みがあると、妻と娘二人を連れて即コーストへ発つ。一緒にサーフィングする家族はいつまでも家族、というのが彼の持論だが、うちの場合、一緒に食事する家族はいつまでも家族、だろうな。


 
孫の理想の食事

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« DNA系図について再び | トップ | 愛情という材料 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

家族」カテゴリの最新記事