ままちゃんのアメリカ

結婚42年目のAZ生まれと東京生まれの空の巣夫婦の思い出/アメリカ事情と家族や社会について。

親切というもの

2018-05-24 | アメリカ事情

これから述べる優しさと思いやりに満ちた行為は、気づかずに通り過ぎることができない。


ガイシンガー・シャモーキン地域コミュニティ病院の緊急治療室から帰宅してすぐ、私は誰かがドアをノックするのを耳にした。立ち上がってドアのところへ歩いていくべきか、それに伴う激痛に耐えられそうにないためにそのまま放っておこうか、と咄嗟に判断しあぐねた。

すると警察/救急車/消防士の無線ラジオの音がして、それならば、とドアを開けに行った。先刻医師とスタッフが、痛み止めの処方箋をくれたが、それを薬局で買うことができずに、一切痛み止めのない状態で耐えがたい痛みに耐えていたのである。私は「この先二週間傷痍恩給が支給されるまでは、ずっと一文無しなんです。ですから処方箋をいただいても、買えません。」と告げたのだった。


ドアを開けると、シャモキン警察の警察官がそこに立っていた。彼は、私がその日早くER(Emergency Room = 緊急治療室)に行きましたか、と尋ねた。
「はい、今朝早くERに行きました。」と私は答えた。彼は続けて私の具合はどうですか、と尋ねた。 「痛いです。非常に痛いです。」

彼は妻がERの看護婦だと言った。そして私に紙袋を手渡し、「妻がこれをあなたのためにと、買いましたのでお渡しします」、と述べた。 「あなたと奥様に感謝します。ありがとうございます。」と私は答え、それを受け取った。そしてドアを閉め、やっとの思いでソファに戻った。 


紙袋には、二瓶の”Extra Strength Tylenol”*が入っていた。たった今自分が受けた優しさ、思いやり、親切が信じられず、私はソファに座って泣いた。


それ以来、ひましに、私の具合は良くなっていった。

リチャード・ユハス

この話はShamokin、PAの地元ニュースとしてNewsItem.comに提出されている。



*Extra Strengthタイレノール(Tylenol)は、ジョンソン・アンド・ジョンソンが販売するアセタミノフェン(アスピリン系ではない)を単一成分とする解熱鎮痛剤の処方箋なしで買える中で効き目の強力なもの。

 


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