「よくないよぉ」
よっちゃんが叫ぶと、
「おまえは、サボッてばかりだから、丁度いいんだ」
と、善行が言うと、「えぇ~」とよっちゃん。
「サボリ過ぎたから、ツケがきたんだ。
観念するんだな」
ふくれっ面をする、よっちゃんに、
「たまには、嫁さん孝行してやれよ」
ポン、
と肩をたたきました。
よっちゃんは、納得できないような顔をして、
「ブラック企業だ」と言うから、善行は呆れた顏をして、
「お前の店だろ?」
と言うと、不満そうながら、納得せざるを得ません。
案の定、諦めもつかないらしく・・・
「母ちゃんと、嫁さんが結託して、ボクをこきつかってるんだ」
と善行に詰め寄ります。
すると、善行はため息をつくと、
「だからぁ、今までの分、取り戻そうとしてるんだろ?」
と、軽い口調で答えると、
「毎日、配達に駆り出されて、クタクタだよぉ」と言うと、
「もう、動きたくない」と言って、座り込みました。
「情けないなぁ~おまえは!」
善行は呆れたように言うと、
「来てくれるのはかまわんが、習字教室もあるし、適当なところで、
切り上げてくれよ」
と言うと、よっちゃんは嬉しそうに、うなづきました。
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