極論で語る睡眠医学 河合真 感想
名著。その一言に尽きます。
あとがきより引用しますが、
本音のターゲット読者層=医療従事者全員
(中略)
だって
1.あなたの患者、眠りますよね?
2.大学で睡眠医学の授業を受けて、単位をとっていませんよね?
(授業を受けられた人は、相当ラッキーです)
3.睡眠医学のトレーニングを受けた人なんていませんよね?
(トレーニングを受けたなら、指導者になりましょう)
4.何となく、見よう見まねで、睡眠の問題に対処していますよね?
です。なんと歯切れのいい。頭から読み通して最後にあとがきにたどり着いた時、クスっとしました。確かに私の受け持ち患者さんも眠りますね。しかも、多くの人が睡眠にトラブルを抱えていました。
それと同時に、学校では睡眠医学について体系だった授業は受けていませんでした。概日リズムの存在や、神経伝達物質について覚えましたが臨床に生きるほどの知識に活用できていません。そして、見よう見まねで睡眠の問題に対処している、は痛い言葉です。
本著は次のように構成されています。
1章 睡眠医学を学ぶための「極論」の前の「総論」
2章 成人の閉塞性睡眠時無呼吸症候群 診断編
3章 成人の閉塞性睡眠時無呼吸症候群 治療編
4章 パラソムニア 睡眠中の異常行動
5章 ナルコレプシー
6章 レストレスレッグス症候群(下肢制止不能症候群)もしくはWillis-Ekbom病
7章 救急外来における睡眠医学
8章 不眠
9章 入院病棟における睡眠医学
10章 集中治療室における睡眠医学
11章 医師の睡眠不足
12章 (小児科医以外のための)小児の睡眠医学
13章 概日リズムと睡眠覚醒リズム障害
これを、いずれも感銘を受けましたが、感想を書きやすいように恣意的に章を組み換え、まとめて感想を述べて行きたいと思います。
OSAS
冒頭の2章でいきなり睡眠医学に魅了されました。「SASといえば、CPAP?」程度のあさーい知識しかなかった私でして、SASのこととか興味持てるかなあ・・・。と、本音で語ると少し消極的な気持ちでしたが、本著を読み終えた後はガラッと世界が変わりました。
OSASとは、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(Obstructive Sleep Apnea Syndrome)の略で、文字通り上気道が閉塞し、睡眠時に無呼吸になる病気です。有病率は日本では2%と言われています。つまり、統計学を無視し乱暴に例えれば、50床の病棟では1人くらいがOSASの可能性があると言うような考え方になります。
症状としては睡眠時は上気道の閉塞からいびきや無呼吸、途中覚醒や睡眠の分断。覚醒時は覚醒時の頭痛や日中の眠気、集中力・記憶力の低下などが起こります。OSASによって高血圧や脳卒中、糖尿病、心筋梗塞のリスクが2倍~5倍に上がると言う疫学統計が出ています。
診断は終夜睡眠ポリグラフ検査(PolySomnoGraphy:PSG)が適応になります。
治療は陽圧呼吸器(Positive Airway Pressure;PAP)、口腔内装置(Oral Appliance;OA)、手術となっています。
さてそんなOSAS、どう診るのか。極論で語ると「上気道を見ないOSASの診察は無駄」と一蹴。また、「睡眠は究極のプライバシー」と言い、生活歴や治療目標を明確にした上での診察・治療を推進しています。冷静に考えればその通りですね。
単に治療するのではなく、全人的医療にそって治療を展開していく。大切な医療態度をここでは教えてくれます。決して疾患が治ることだけを目的としないことです。CPAPもOAも、決して快適なものではありません。CPAPを試してみたことはあるんですが、あれをつけて眠るのは決してかんたんなことではないなと強く実感しました。OAに関しても快適なものではないと歯科医から聞きました。そういった面を考慮してもなおも治療のメリットが上回るなら、治療対象となり得るでしょう。
参考に、CPAPを活用する際に避けて通れないマスク問題。画像のようにマスクフィッティングがめちゃくちゃ大切で、非効果的なフィッティングは効果がないどころか褥瘡の原因にもなりえます。(以前マスクフィッティングがめちゃくちゃうまい臨床工学技士さんに出会ったことがあるんですが、フィッティング一つでまるで別の機械のような快適性の差が出てました。すごかった。)
画像は、あなたのいびきは睡眠時無呼吸症候群?:CPAPをお使いの方へ:マスクフィッティング:再度マスクフィッティングを確認してみましょうより。
こちらは自費のOA例。要はめっちゃいいやつです。これをつけて眠ります。
保険診療で作れるOAもあるんですが、医師の指示書が必要なことと、やはり自費と比較すると機能性に劣るところがあると言われています。
画像は、睡眠時無呼吸症候群の改善|スリープスプリント|武蔵小金井の歯科・歯医者 | スタッフブログより。
さりげなく臨床工学技士だの歯科だのと多職種の名前を出してますが、実は睡眠医学は多職種との連携が必須なんです。
耳鼻科、口腔外科、歯科、呼吸器科、精神科、神経内科、循環器科・・・。さらには認知行動療法では心理士の出番も出てきますし、生活指導では看護師も役に立ちます。
さて、なんだか先にデメリットばかり挙げているような気がしますが、OSASの治療は患者さんの生活を激変させます。単純OSASの人で(他に睡眠関連疾患がない)、OSASの症状が強く出ていて(日中の眠気が強い等)、CPAPが適切に使用され、患者さんの体にあっていた場合、日中の生活が激変。夜間はぐっすり眠れ、昼の眠気がなく活動ができるようになっていきます。これを、本著ではCPAPミラクルと呼んでいます。
そう、CPAPだけが唯一の方法ではないということですね。実際のところ、SASとざっくりいっても、CSAS(Central sleep apnea syndrome:中枢系睡眠時無呼吸症候群)の可能性も5~10%程度ありますし、日中の眠気の原因はOSASだけが原因ではなく、パラソムニアが起こったり、ナルコレプシーであったり、レストレスレッグズ症候群が混ざっているかもしれません。単純に睡眠機能は保たれていて、睡眠覚醒リズム障害であったり、純粋な睡眠不足かもしれません。または、身体疾患や精神疾患が原因で眠れない。それによって日中の眠気と出ることだってあります。総合診療が大切です。
私が特に興味を持ったのは、PSGです。客観的に睡眠を「診る」事ができるなんて、なんて魅力なんだろう!!
というわけで、東芝病院の一般向け講座資料より、PSG検査の画像を引用です。
画像は、http://www.toshiba-hospital.jp/education/test/pdf/mame33.pdfより。
どうですか、これ!科学的・客観的に睡眠の段階を評価しつつ筋肉や体の動きを検査、あわせてECGしつつSpO2をモニタリングしつつ、呼吸の気流やいびきの発生状況までわかるんですよ!なんて素晴らしい。と、一人興奮しておりました。知識と臨床のリンク!みたいな。
ちなみに検査中の具合はこんな感じです。
画像は、滝野川病院/終夜ポリソムノグラフィー(PSG)検査についてより。
PSG検査を体験したことのある同僚によると、「普段と違うベッド、寝具で普段と違う環境の中、普段と違って様々な装置をたくさんつけて、頭にも胸にも機械がいっぱいついて大変だった。いつもどおりの睡眠は当然とれなかったね」と。そりゃそうですよね・・・。医療者として、快適な検査ではないことは留意すべきです。検査自体が睡眠に対する何らかの要因を与えている事実は理解が必要ですね。
PSG検査により、様々な睡眠関連疾患が理解できるようになります。次の項目でお伝えするパラソムニアやナルコレプシー、レストレスレッグス症候群はPSG検査がなくして語れません。
それと、自身の睡眠について客観的に知ることも重要です。
そのためにはwake sleep log(睡眠覚醒表)が最強のツールです。日本臨床睡眠医学会のホームページ、第5回ISMSJ学術集会のページから無料でダウンロードできます。
日本臨床睡眠医学会:Integrated Sleep Medicine Society Japan(ISMSJ)
2,3度患者さんと使ったことはあるんですが、いかんせん精神科病棟では抑うつ状態や記憶障害など精神疾患の問題だったり、モチベーションの問題だったりとで1ヶ月分の表を渡すとあんまりいい顔をしてくれません。
そういうわけで、個人的に勝手に改変してみました。1週間分に減らしたことと、記入欄を大きくしてみました。自分で記入してみたところ、まあまあ使えないこともないかなと思い、今は資料として保管しています。こんな感じです。つまらないものですがよければご笑納ください。
Dropbox - wake-sleep-log-modbysakatie.pdf
PSG検査では様々なことがわかりますが、Wake sleep logでは自分の睡眠について主観的なことが時系列でわかるようになります。睡眠不足の傾向がわかったり、睡眠層がどのあたりにあるか、また日中の眠気がどのような分布で起こっているかなどもわかります。自分の睡眠について時系列で振り返ること自体が、すでに認知行動療法的です。
「最近仕事能率が下がった気がするし、イライラしていると人から言われた。眠れていると思っていたけれども、Wake sleep logで確認したら睡眠が5時間しかとれていなかった。ああ、そりゃ眠いか。」みたいな。
ちなみに自分でやってみました。こんな感じです。
やはり夜勤後は2日ほど眠気が強く、あまり日中は能率が上がらないような感覚でした。睡眠時間はなんとか7時間近く確保は出来ていましたが、途中覚醒もあり理想的な睡眠とはいえないのかなと感じました。8時間位まとまって眠れたときには、1日スッキリした感じがあったりと。夜間目が覚めてしまった日は日中に有意に眠気が出てたり。自分の気分をモニタリングするのにも便利ですね。不眠症の人に限らず有用なツールだと実感します。
パラソムニア/ナルコレプシー/レストレスレッグス症候群
この章では、それぞれ睡眠障害に関連する疾患の説明が鮮やかに展開されていきます。特に、パラソムニアは「なるほど!」と思えるほどわかりやすく明確に説明されてますので、上記疾患に自信がない方は、ぜひ一度読んでいただきたいと思います。これでもう不安は一蹴されること請け合いです。
ナルコレプシー当事者さんのブログです。悪夢というのは主観的な話なので当事者さんの話が一番確かだと思います。
ほか、スボレキサントについていろんな先生がいろんなことを考えられています。様々な角度から物事を考えるのは大切なことなので、少し記載だけ載せておきます。
パラソムニアで生じる行動とは「皮質を使わなくて済む行動」といえるのですが、上述した通り「他の人にとっては複雑でも」「その人にとってあまり皮質を使わなくてもできてしまう習熟したような行動」は起きてしまうとも言えます。これを英語でover learned behavior(繰り返し学習した行動)と呼んでいます。例えば、慣れ親しんだ家なら自室の扉を開けて、トイレに行って帰って来るぐらいのことは、パラソムニアの行動としてできてしまいます。また、階段を降りていキッチンに行き、冷蔵庫の食べ物を漁ることもできるわけです。
なるほど、そうなのか。と腑に落ちる説明です。本著は終始このようにわかりやすく説明が行われ、非常に親しみやすい構成になっています。
これら睡眠関連疾患は先程挙げたPSGで客観的に明らかに出来ます。脳波を見つつ、筋肉の収縮や音声、活動などすべてが分かるPSG。偉大さを感じます。
集中治療室における睡眠医学
ICUでの意識レベルの確認はどうするか知っていますか?答えは、叩き起こすんです。それで患者さんが起きれば覚醒している。起きなければ3-3-9度方式やGCSを利用してどの程度覚醒しているか。または、覚醒機能不全に陥っているかを評価します。
私はこの話を初めて知ったとき、「ああ、私にはICUは無理だな・・・。」と感じました。覚醒しているかどうかをモニタリングするのは大変重要です。覚醒の程度を確認し、脳機能の程度をアセスメントしたり、それによって今後呼吸器の設定を調整したり治療方針を変えたりと命に直結します。命には変えられません。
しかしながら、この方法では睡眠の評価は置いてけぼりです。例えば先生が「4時間毎に意識評価して」とオーダーされれば、患者さんは4時間毎に叩き起こされます。命には変えられませんが、生物的に自然な状態ではありません。
そこで河合先生の提唱するのが脳波、呼吸フロー、呼吸努力、心電図などを持続PSGモニタリングによる「ブレインモニタリング」と称される方式です。これにより、患者さんは叩き起こされることがなくなりますし、持続脳波測定により非けいれん性てんかん発作を発見することも出来ます。ハードの問題で難しいところもありますし、算定も単純脳波検査の600点か、長期脳波ビデオ同時記録検査(難治性てんかん患者かつ5日間限定)で900点しかとれません。全くの赤字です。残念ながら難しい問題が多いですが、睡眠の評価も行えるようになるとICUせん妄の理解も進むのではないでしょうか。
不眠/入院病棟における睡眠医学
入院病棟では、不眠時頓服と言うものがあります。予め先生が処方されていて、患者さんが「眠れない」と申し出があったときに看護師が医師の指示のもと薬を渡しています。私の病院ではゾルピデムやフルニトラゼパムといったBZP系のほか、トラドゾンやゾピクロンなどが多く設定されています。そんな不眠時の薬ですが、本著では「不眠時処方は一時避難所。嵐が去れば、中止するもの」と提言されています。まさにそのとおりだと思います。そのためには薬以外の方法を身につけたり、精神疾患を安定させたりと様々に対策が必要になります。さあ、看護師の出番です。
私が患者さんから不眠を訴えられたとき、基本的に日中の活動を促すため作業療法に誘ったり、夜間は携帯を控えるようにお願いしたりしています。それに追加で、前述のWake sleep logの活用も推奨されています。また眠ることに執着されている方には注視をそらすような看護をしたり、認知行動療法的に関わったりなども看護師の領域かと思います。ここが一番の出番ですね。
役に立つ人、立たない人もいますし、知的レベル的に出来ない人もいますが、シャッフル睡眠法なんかも時々提案したりしています。認知科学からの方法で、患者さんもぼちぼち「眠れたわー」と言ってくれますし、実際私が体験したところよく眠れて、自分のWRAPにしています。万能ではないですがこういう方法も提案してみたりしています。
不眠というテーマだけに注目しないように気をつけつつも、しっかりと腰を据えて話ができる時間があるのが、看護師の利点だと思います。どしっと構えて睡眠を語らいましょう。
さて、じゃあ睡眠について患者さんと腰を据えて話をしたいと思ったとき、科学的な指標はあるのでしょうか。実はあります。それが本著129ページの図が大活躍です。
色はsakatieがつけました。紫の項目は医師の領域だと思われますが、ベージュの項目は看護師も手が出せる領域だとsakatieは考えています。
不眠とは、概日リズム障害、睡眠の恒常性機能低下、非効果的な睡眠環境、睡眠関連疾患、薬物由来、身体疾患(痛いと眠れませんよね)、精神疾患によって過覚醒に傾いている状態です。
不眠に対して睡眠薬は有効です。しかしながら、一時避難所なのは前述の通り。ではどうすればよいのか。それが上記の図です。過覚醒に傾いている原因ひとつひとつを吟味し、対処していくことが真の不眠治療だと思います。
ヒトは、概日リズムと睡眠の恒常性によって睡眠を誘われ、覚醒システムによってホルモン等で覚醒を促されます。 睡眠の恒常性は、脳内にアデノシンが蓄積していくことによって結果的に睡眠を誘発していく。 そしていざ眠ると、まずはノンレム睡眠N1等に入り、徐々にレム睡眠とノンレム睡眠N1-N3を上下するようになります。
そうして睡眠によって徐々にアデノシンの減少や概日リズムによるメラトニンの減少、末梢体内時計による各種臓器からの各種ホルモン調整によって覚醒していきます。
これら仕組みについて、本著ではわかりやすく興味が持てるように解説されていますので、私では力不足ですから本著に譲ります。
不眠の治療ではこの仕組を理解し、睡眠認知行動療法(CBTi:iはinsomnia)を活用していきます。しかしながら同時に仕事の関係などで中々睡眠時間が確保できないということも事実。本著でも語られています。
そして、治療が難しいもう1つの理由として「患者には、患者の生活があるから」ということが挙げられます。不眠は「患者の生活」の中で治療されなければ意味がないですし、再発してしまうのです。個人の生活の中で、何かの要素を変化させることは生半可なことではありません。「生活指導」というものをなめてはいけません。患者自らが「なるほど。ここを変えてみよう」と思わない限り、長続きしません。
ここ、ここです!「生活指導」!これこそが看護師の本領発揮でしょう!!
「生活指導」といえば、看護師の領域でしょう。学生時代に「行動変容ステージモデル」であったり「ヘルスビリーフモデル」であったりと概念を叩き込まれています。病棟で最も行われているのは糖尿病指導教育でしょう。これは現在すでに仕組み化されており、糖尿病療養指導士という認定資格もあります。そして、糖尿病教育も看護師が主体でやっています。
これと同じような仕組みで、睡眠教育も看護師が主体で行えるのではないでしょうか?この可能性は大きな意味があることだと思います。看護師とは病院の中で最大の集団です。その看護師がみな睡眠を理解し、指導できるようになれば、この国は変わるかもしれません。つい夢を語りたくなるほど、このことは私たち看護師の価値を変容させる可能性のある鉱山だと、私は考えています。
もちろん今は睡眠診療加算もプログラムも何もありません。私自身、本著を読んだ程度です。何も力はありません。しかし、常に患者さんからの需要があります。専門職としてこのことは考えていかないといけない課題だと思っています。
さいごに
本著でも繰り返し語られていますが、睡眠は個人の問題ではありません。社会的な問題です。いくら睡眠不足が原因だとわかっていても、「仕方ない」となってしまい、そうして事故や医療過誤に至ってしまいます。
社会的な問題という点では精神病や発達障害と全く構造は同じです。社会全体でこの問題に本腰を入れて取り組んでほしいし、価値観の変容が起きてほしい。そう心から願います。
残念ながら日本では過労は美徳です。未だにバブル時代の価値観から離脱できていません。人間24時間は働けないんです。 河合真先生は日本臨床睡眠医学会のホームページで「スタンフォード便り」という連載をされています。その第10回より引用です。
日本臨床睡眠医学会:第10回 テレビの睡眠特集を見て思う事。考えて欲しい事。
(前略)
しかしながら、睡眠不足に対する問題意識のレベルは悲惨の一語である。
そもそも「睡眠不足なんてどうしようもない。」という諦観が誰の中にもあるし、(睡眠不足を放置した)スリープヘルスの試み に効果がなくても「まあ、こんなもんでしょうね。仕方ない。」となって睡眠への興味は一過性のブームで終わる。
さらに医療従事者も「医療従事者が睡眠不足を解消しようと思っても患者個人の仕事や生活に関係することだから限界があるし、仕方ない」となる。
日本は睡眠不足に関して「仕方ない」だらけだ。
(中略)
睡眠不足を克服するには、職場、業界、さらには日本の社会を治療しなければいけないのだ。
全くの同感です。安心して眠れる社会にしたい。それは私の願いでもあります。
睡眠医学は、学校で習っていないお話でした。本著でぜひ学び、臨床に活かしてほしいと思います。本著を手に取ってください。感動すること請け合いです。