ピアノ おじさん
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ピアノ おじさん

別の本を読みに図書館に行ったのですが、「アダルト・ピアノ おじさん、ジャズにいどむ」というタイトルの本を見つけて、ついつい読んでしまいました。

40歳くらいになってからピアノを始めた方の話で、動機は女性もモテたいといった、やや不純なものなのですが、そこをしっかり認めたうえで、中年男性がピアノをやることに対する考察がなされていて興味深かったです。

全然、まったくもってお堅い音楽専門書ではないので気軽に読める一方で、一般的な音楽教室の問題点のようなものにも言及されていて、専門家の方読んでも面白い部分があると思います。(ただし、音楽理論やピアノの技術については一切解説はありませんので、そういった内容を想像していると期待外れになります)

アダルト・ピアノ―おじさん、ジャズにいどむ (PHP新書)

私が特に感銘を受けたのは、生徒が今からコンサートピアニストになる可能性はなく、ただ好きな曲が弾きたいような場合に、基礎が肝心だからといってバイエルやハノンのような基礎練習を課すのは個性を奪うだけだというような内容です。

これは非常に難しい問題だと思うんですね。せっかく少ない時間の中からピアノに時間を割くのですから、自分の弾きたい曲だけを練習したいという生徒側の想いもありますし、一方では、長い目で見たら最初に基礎をしっかりやった方が、後々は新しい曲を習得するスピードが速くなったり、身体を故障しにくい弾き方が身につくだろうといった先生側の思いもあると思うのです。

良い歯医者というのは、いきなり歯の治療をしないで、まずは歯磨きの習慣がしっかりついたのを確認してから治療をするという話がありますが(治療してその場は痛みから解放されても、歯磨きの習慣がないと結局再び治療が必要になってしまうため)、基礎練習を飛ばして弾きたい曲だけ弾かせるというのは、歯医者がいきなり治療をしてしまうのにも近い気もします。

なので手放しでその通りだとも言えないのですが、貴重な時間を何時間も基礎練習に割くのがもったいないという気持ちもよく分かります。

結局ここは、生徒本人の希望に合わせて、基礎からやりたい人には基礎練習をやらせて、好きな曲だけやりたい人には好きな曲だけをやるというように、先生側が教える内容をカスタマイズして提供するしかないのかなあと漠然と思います。

それから、この本で言及されているのがコード理論についてです。著者の方が弾かれているのはショパンのようなクラシックではなく、ジャズなのですが、コード理論を理解していると、自分でアレンジをすることができますし、楽譜を見たときに音をつけ足したり減らしたりということもできるようになるということです。

私もクラシックの分野で和声学を勉強しているのですが、和音には、「この音は絶対に省略できないという音」や、「最初に省略するならこの音」のように音の重要性に差があります。この話はとても納得のいくものでした。

この本を読んで分かったのは、横柄な人はモテないということと、ピアノが弾けるとモテやすいということ、そして、ジャズピアノって楽しそうだなということでした。

著者の方が勉強した書籍として、こちらのシリーズが紹介されていました。


ジャズ・ピアノ・マスター 1 基礎編 コード&スケール/理論とトレーニング

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