昼のガスパール・オカブ日記

閑人オカブの日常、つらつら思ったことなど。語るもせんなき繰り言を俳句を交えて独吟。

つくし

2018-03-20 22:28:15 | 俳句

オカブには故郷がない。
あえて言えば今住んでいるところが故郷である。
だから故郷を出でて、何かを成すなどという感覚には乏しい。
この今住む地を離れたのは、新卒で姫路に赴任した5年間だけである。
当初は、さして気にしてはいなかったが、しばらくして猛烈なホームシックに罹った。
再び東京に転勤になったときには、心身共にへとへとだった。
たしかに、この地での、一筋の路地や、建ち並ぶ街並みにも、深い思い入れがある。
もはや、この地を青山の地とするしかない。
しかし、自らの生まれ育ったところというものは、親の懐のようなものである。

つくし野の毀たれかけたかしらいし   素閑

この路を行けば古寺へとつくしかな   素閑

つくし群れ茶色の小瓶の捨ててあり   素閑

猫もまたおもひの果てやつくし野に   素閑

稜々と山巓映えるつくし野の   素閑

山の端の茜の末やつくしかな   素閑

親と子の背をくらべるやつくしんぼ   素閑

山猿も雫に濡れよつくしんぼ   素閑


俳句・短歌ランキング



最新の画像もっと見る

コメントを投稿