産業医研修の事業所実習 ~大人の工場見学~
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昨日は三重県医師会主催による産業医研修の事業所実習に行ってきました。
実習先は当院から近くにあり昔から肉まん・あんまん・あずきバーで有名な「井村屋」です。
工場内部は写真撮影不可のため写真がありませんが、尾上松也さんがイメージキャラとなっているので、立て看板を撮影です。
産業医は工場長さんと一緒に工場内を回っている程度のイメージしかない方もいるかと思います。
産業医のお仕事をまとめてみました。
産業医とは
日本大百科全書(ニッポニカ)によると
事業場において労働者の健康管理を行う医師をいう。労働安全衛生法第13条では、常時50人以上の労働者を使用するすべての事業場に対して産業医を選任すること、また、常時1000人以上の労働者を使用する事業場、あるいは労働安全衛生規則第13条に定める有害な業務に常時500人以上の労働者を従事させる事業場では専属の産業医を選任することを義務づけている。産業医の仕事は、労働者の健康診断、衛生教育、職場における健康障害の原因調査、事業場の責任者に対する専門的な指導助言、職場の巡視などであり、病人の診断・治療を行う臨床医と比較してその仕事内容は非常に異なる。[重田定義]
です。普段患者を診察するのとは全く違いますが、職場の健康を守る仕事です。
産業医になるには
産業医は医師なら誰でもなれるものではありません。
労働安全衛生法により定められています。
医師であることに加え、労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識について厚生労働省令で定める要件を備えた者でなければならないとされています(労働安全衛生法第13条第2項)。
産業医学とは
「産業医学」とは、労働環境や作業条件と、働く人々の健康との関わりを追求する医学です。
労働者が、その生活の中で長い時間をすごすことになる職場。
その環境と人々の健康は、切り離せない関係にあります。
古くから職場の環境や作業の形態によって、職業病や作業関連疾患など様々な健康問題が発生していました。
高度成長期以降も、オフィスの情報化、高齢化、新たな化学物質など、職場には働く人々の健康に関わる環境の変化が生まれています。
「産業医学」は、こうした産業活動に関連する健康問題を取り扱う医学の一分野です。
疾病の原因探求などの基礎的研究から、働く人々の疾病予防や健康の保持増進などの実践活動まで、幅広い範囲が含まれています。
産業医研修
産業医は講習を受けてなったら終わりではありません。
職業形態は時代とともに変わりますし、労働基準法や労働安全衛生法の改正により職場に求められる環境も年々改善を求められるため、産業医の側も常に知識の更新が必要です。
日本医師会認定産業医は5年毎の資格更新が必要となります。
産業現場で役立つ知識・技術を提供する講習会を受講し単位を獲得しなければなりません。
事業所実習とは
簡単に言えば「大人の社会科見学」です。
工場を案内してもらいながら、従業員への負担を避ける仕組みや工夫を説明してもらいます。
騒音、振動、高熱、臭気、照明などから、ラインの高さによる腰痛予防、労災事故対策などを説明してもらいながら学ぶところが一般の方向けの見学とは違います。
でも、普段の部屋で講義を聞いているよりもやはり現場を見ていると小学生の頃の工場見学を思い出しますし、楽しいです。
嘱託産業医活動もしています
当院は嘱託産業医活動もしています。
従業員が50名を超えそうで産業医が必要と思われる事業主様は一度ご相談ください。
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