幕末を揺るがす大事件「ペリー来航」。
ペリー・アメリカ以前にも日本に開国を迫る国はありました。ロシアです。
ロシアはじっと辛抱強く開かれるのを待っていたのです。
ちなみにロシアが日本に開国を迫った理由は
「毛皮の確保、交易の確保のため東方へ進出したかったため」
でした。
それでは、アメリカはなぜ日本に強硬に開国を迫ったのでしょう?
私はこの同テーマを大学生の時に小論で書いたのですが、その時にはメインの理由として
「捕鯨業盛んな中、食料・船の水の補給の中継地点として」
でした。
捕鯨・・・日本は捕鯨をすることで世界的にバッシングされていますが、この時代アメリカでは
「くじらは捨てるところがない!」
と言われるほど、ひげも皮も骨も油も全て利用され乱獲が進んでいました。
そして、太平洋を進んで来たので、日本に開国を迫ったというものでした。
これは間違いではありません。
しかし、近年、別の調査も進んでいます。
1つ目は「石炭の確保」です。
意外に思われるかもしれませんが、当時のアメリカには炭鉱がありませんでした。
蒸気船を動かすために、イギリスのマンチェスターから輸入していました。
日本は江戸時代に半ばから筑豊炭田の開発をしていました。
(筑豊炭田は戦前の日本の最大の炭田。1976年に全ての炭鉱が閉山。)
アメリカの真の目的は中国や東南アジア。昔も今も・・・(^^;
そのためにイギリスから帆船で積んで運び、さらにそれを太平洋に使うと言うのは非常に効率が悪い。
日本から入手した方が断然コストがよかったのです。
2つ目は「アホウドリのフンの確保」でした。
アホウドリのフンは肥料として適していました。
日本の土壌は豊かなので緊迫感がありませんが、アメリカには広大な土地があっても農業には適していないやせた土壌でした。
アホウドリのフンというのは何万年も堆積すると、「リン鉱石化」します。
日本の周囲の島には多く存在し、アメリカとしては無人島を探して削りたかったのです。
日本人としてはフンに用はなく、イギリス・フランスへの輸出品として「羽」だけに関心がありました。
イギリスやフランスでは羽を帽子の装飾に用いて、アメリカは必死にフンを集めていたなんて…おもしろいですね。