その日の夜、
私はいつものようにセジャ様のお部屋
近くにある護衛用の部屋で寝ていた…
『ねぇ、起きて…私の声を聞いて…』
『う、うん…』
『お願い…セジャ様に…戦にあなたも
ついていって…お願い…』
『…うん…』
私は遠くの方からその声を聞いていた…
『お願い…必ずセジャ様と一緒に………』
私はその声を聞いていた………
『おおーい、こらいい加減起きれ
おい、おーい』
『う、うん…うるさいな…』
私は寝返りをうつ
『はははははっ
いいではないか、結構な寝相の悪さで
可愛いではないか』
・
・
・
『セジャ様!なんで』
私はガバッと勢いよく起きた
『悪い悪い、だが、いくら待ってもなかなか
来ないそなたも悪いのだぞ』
『………ですが………女性の部屋に…勝手に
入らないでくださいー💦』
『はははっそれは失礼した。』
そう言うとセジャ様はビョンと部屋を
出ようとして振り返り
『早く部屋へこい、話がある。』
『あ、はい』
私は慌てた身支度をしてセジャ様の
部屋へ向かった
セジャ様の部屋の前でまたチャン内官に
嫌味を言われた
『護衛官のくせにセジャ様に
起こされるとは…なんとも困ったものだ』
『・・・』
ごもっともすぎて二の句も出ない…
私が苦虫でも噛んでいるような
顔をしていると
その顔を見てチャン内官はご機嫌になった
『セジャ様 ○ ○ が来ました』
『わかった、通せ』
すっと扉が開く
中にはセジャ様とビョン…
なにやら深刻な顔で話している…
『セジャ様…来ました。』
『ああ…待っていたぞ』
セジャ様は私の顔を見るなり
笑だした…ビョンまで
するとビョンが
『お前は本当に寝相が悪いな…
それは○ ○ と一緒だな』
『おい、ビョン女性にそのようなことを
失礼だぞ…ククククッ』
二人して笑ってる…
なんだったの?さっきまでのこの部屋に
張り詰めていた空気は…
『私はそこまで言われるほど寝相は
悪くありません…もお…
セジャ様もビョンも酷いです』
と、怒っていると
ひとしきり笑い終わった二人がやっと
喋りだした
『ん、んんん…ククククッ
まだ喉がおかしいな…んんん、こほん
しかし、こんなに笑ったのは
久しぶりだな、ビョン…』
『はい…セジャ様…』
何か喋るのかと思ったらまだ
笑うか!
『もういいです!部屋に戻ります』
『あ、あ、まあ、まて…』
セジャ様は咳払いをしてから
『今回の戦にやはりそなたは連れては行けぬ』
『えっ』
『そなたは体は○ ○ だが、戦い方をしらぬ…
もし敵が襲ってきても自分の身一つ
守れぬであろう…そんな危険なところに
そなたを連れていくわけには…いかぬ。』
『でもセジャ様…』
キィーン
ん…耳鳴り?…
『ついていって、セジャ様に…お願いして…』
すると言葉が勝手に口から出てきた…
『セジャ様………私を…お連れください。
このままこの宮に入れば私はここを
去らなければなりません…
セジャ様の護衛官である私が一人ここへ残れば…どう回りから言われるか…
お分かりですよね?』
一瞬、セジャ様とビョンが
顔を見合わせた
私は自分の意思とは関係の無い言葉が
口から出てきて…
ビックリしていた…
私は…自分の意思で喋ってはいない………
私は呆然としているとセジャ様が
『○ ○ か?…』
私はわからず呆然としていた…
『今の言葉遣いは…○ ○ だと思ったのだが…』
やっぱり…
『私…今の言葉…
私の意思で喋ったのではありません…
勝手に口から出てきました………』
私たちは3人見つめあったままその場に
凍りついてしまった…
最初に言葉を発したのはセジャ様だった
『………○ ○ の言う通りだな…
お前をここに置いて戦に出れば
チャン内官は特にうるさく上に言うだろう…
そうなれば…やはりいささか、
面倒なことになるな…
ビョンお前はどう思う?』
『はい………私は…一緒に行動を共にした方が
良いのではないかと………』
『そうか………』
そう言ったきりセジャ様はまた
一方をじっと見たまま黙ってしまった…
そして目を閉じて
ため息をつくと…
『わかった…連れていこう…』
『セジャ様』
『戦には七日後に行く…それまでに
ビョンから剣術を習うように…
少しでも自分の身くらいは守れるように
なっておいてくれ。』
『はい………』
頑張らなくちゃ…
セジャ様の足手まといにだけは
なりたくないから…
-続く-
ここまでお付き合いくださり
ありがとうございました(^^)v
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