100円ヘアカラーから有害物質「ホルムアルデヒド」

2018年5月13日

100円均で知られている「ダイソー」で販売されていたヘアカラーから、有害物質である「ホルムアルデヒド」が検出されニュースになりました。

化粧品販売のサンパルコが輸入し販売していたヘアカラー剤「エバビレーナ白髪タッチ」という商品で、すでに自主回収が始まっています。今まで約200万本販売されたそうですが、現在までに健康被害の報告はないということです。

今回問題になった白髪染めは、みなさんが美容院などで行うヘアカラー(永久染毛剤)ではなく、髪に一時的に染料を付着させる一時染毛剤タイプだと思います。マスカラのような白髪染めといったほうが分かりやすいかも知れませんね。シャンプーをすれば落ちてしまうカラーですので、美容院で使うような、シャンプー後もカラーが継続するタイプではありません。

【ホルムアルデヒドについて】

ホルムアルデヒドは環境中に存在する物質です。物を燃やしたり、塗料や接着剤として使われ新築の建物などでシックハウス症候群を引き起こすことで知られています。学校の理科室に置いてあったホルマリン漬けに使われるのもホルムアルデヒドです。

毒性は強く、人体への影響として発ガンの恐れがあることや目やのどの痛みなどがあります。

【美容師としての視点から】

ホルムアルデヒドは通常ヘアカラーに使われる事はありません。どのような状況で混入してしまったのかは不明ですが、ホルムアルデヒドは呼吸や飲み水によって人体に取り込まれます。通常の試使用の範囲であれば、ヘアカラーの使用により肌から経皮吸収される心配は無さそうです。

100円ショップでの化粧品の成分の誤表示は、かなり頻繁に起こっているように感じます。今回の調査でもファンデーションや口紅など合わせて、75品目の化粧品が自主回収の対象になっているそうです。昨年も100円ショップで販売されていたネイルポリッシュから有害物質が検出され自主回収になったニュースは記憶に新しいのではないでしょうか?

100円という手軽な価格は大人から子供まで幅広いニーズがあります。手軽に安心に使いたいところですが、現状では今回のような輸入品で溢れています。外国の工場は日本ほど整備が進んでいないことや、具体的な原料が定まっていないとも聞いた事がありあます。使用して良い原料も日本とは違う為、安値な化粧品を使うことは今後もリスクは避けられないでしょう。

現在まで健康被害の報告はないとの記事ですが、ヘアカラーによる健康被害は年々増加傾向にあります。また、外国製の化粧品の成分誤表示問題も最近増加している為、価格や手軽さに惑わされず、安心・安全な商品を選ぶことが必要です。

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