下の図はネット碁にあらわれた形です。星への三々入りからの変化で、黒1のツケに対して、白2から4が意表を突きました。
黒は、下図黒1と一子を取りましたが、これがハマリだったようです。
白2から4とツイで、右辺も左辺も止まってしまいました。この形は右方の図のように、白1と白3のさがりが両方利くのが黒にとってつらいところです。黒は、下図黒1のノビがはっきり優りました。
白2から4と隅に食い込まれるのがつらいようにも思えますが、結果の形を見ると黒白同数で、黒は完全に活きていて取られるまでは4手ぐらいかかりそうです。一方の白は発展性はあるものの、まだ眼がありません。
天頂の囲碁7で評価してみると、図2の局面では黒46パーセント、図3の局面では黒55パーセントとかなりはっきりした差がでます。
図2は黒番で、図3は白番という違いには注意する必要があります。そもそも、三々にはいった黒の意図は、先手で隅を活きて、その結果に応じて明確になる大場に先行するというものでした。図2は、先手を取るという意図にこだわったもので、下辺も右辺も大きくなって失敗しています。図3は先手こそ相手に渡しましたが、次にそれほど大きい手がないので問題がないと考えることができます。