グロービス杯決勝戦!許嘉陽VS申旻埈
どうも!こんにちは。みやれーです。
4月22日はグロービス杯世界囲碁U-20の最終日。準決勝と決勝が行われます。
残念ながらベスト4に日本勢の名前がありませんが、中韓対決となった決勝戦の模様を振り返りたいと思います。
前回記事
許嘉陽VS申旻埈
決勝戦に駒を進めたのは、中国代表許嘉陽六段と、韓国代表申旻埈七段です。
共に19歳ながら結果を出してきているこの二人。許六段はリコー杯という全中国棋士参加の棋戦での準優勝を経験していますし、申七段の農心辛ラーメン杯(世界戦)での6連勝も記憶に新しいです。
黒番 申旻埈。白番 許嘉陽。
実戦途中図1
右上、左上と、お互い星へ三々に入り合う現代的な布石。
白1とシチョウに抱えて定石が一段落しましたが、続く黒2が強烈なシチョウアタリ。白3とシチョウを取れば、黒4と連打し、下辺に立派な黒模様を形成しました。しかしおそらく白は予定の行動で、白5と左辺に白模様を作れば打てるとの判断と思われます。
個人的には、黒模様の方が隙がなく、黒を持って打ってみたいですね。
実戦途中図2
黒が白模様に入った局面。ただ荒らすだけではなく、上図黒1と切ったのが厳しい手段でした。白4で封鎖されそうですが、黒11、13と中で居直り。これが中々粘りのある形で、白はどう打つか難しくなってきました。
実戦途中図3
白1のアテなら黒4でコウです。
このコウに負けると隅の白の眼も危ないので、白9は仕方がないですが、黒10が上手い手筋でした。
実戦途中図5
黒1で一応の決まりが付きました。中央に強力な黒壁が出来て、右下の模様がとてつもない大きさになっていますね。しかもまだ左下の黒は死に切っていなく、コウの粘りがある状況。形勢ははっきり黒に傾いています。
実戦途中図6
白はどうにかして黒模様に突入するしかありませんが、白1のノゾキに黒2もまた凄い頑張り。おそらく、あまり良い反発ではなかったでしょうね。
白9が上手い応手打診。黒に下を受けるか、左を受けるか様子を聞いています。
実戦途中図9
黒4は辛いですが必要な切り。以下白9と進むと、驚いたことに白の死にが見えません。この狭い空間で、白は無条件の生きを得たのです。
実戦途中図10
上図黒1が先程少し触れたコウの粘りです。黒7まで、黒の死活がコウになります。
下辺で白が大儲けしたのは間違いないのですが、形勢はなんと互角です。元々が余程黒に傾いていたのだなと実感出来ますが、この後は難しいヨセ勝負になりました。
まとめ
許嘉陽六段の逆転勝利!グロービス杯初優勝を決めました!!
許六段の黒模様での立ち回りも上手かったのですけど、終盤戦も素晴らしかったです。むしろ終盤が一番得意なのでは?という印象も受けたので、興味のある方はぜひ見ていただきたいです。
申旻埈七段は惜しくも2位でしたが、一気に土俵際まで追い詰める技は見事でしたね。
これにてグロービス杯世界囲碁U-20は閉幕します。対局者、関係者、そして観戦者の皆様もお疲れ様でした^ ^
また来年もグロービス杯は開催されるらしいので、今度こそ日本勢の活躍を期待したいですね。
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