朝ごはんを食べると、チャンミンが立ち上がる。
「…いいよ、座ってて」
食器は俺が洗うから…チャンミンからもらってキッチンへ移動する。
ジャー…
勢いよく水を出して洗いだす。
手元に影が落ちて、そっちを見ると、隣でチャンミンがのぞき込んでた。
「…ん?」
どうかしたかな…泡立てたスポンジでお茶碗を洗いながらチャンミンに問う。
「ううん…」
何でもないと頭を振って、微笑むと俺にくっつく。
食器を洗うたび、よく こうやってふたりでキッチンに並ぶ。
ここはドフンから死角になるから…様子を伺いながら、よくくちづける場所。
じっと見つめたら、少しずつ赤くなる。
…カタン
泡だらけのお茶碗を流しに置いて、顔だけチャンミンに近づける。
あっ…小さく驚くと嬉しそうに目を閉じる。
薄く開いたくちびるを吸い上げるように包むと、チャンミンが俺の二の腕を掴んだ。
顔を傾けて、そのくちびるを味わう。
出しっ放しの水音が、甘い吐息をかき消して…陶酔していく。
チュッ…
リップ音を立ててくちびるを離すと、うっとりとしたチャンミンがゆっくり目を開ける。
…じっと見つめると、恥ずかしそうに流しに視線を移した。
首すじまで赤い…かわいくて、うなじにくちびるを押しつける。
びっくりしたように、うなじを押さえると、俺を見るチャンミン。
「赤く熟してて美味しそうだったから、味見…」
笑いながらそう言って食器を洗う続き。
「味見…?」
つぶやいて、笑いだす。
声をあげて笑うのではなく、くすくすとくちもとを押さえて笑う様子に、心を掴まれる。
「今日はDVDでも観ようか?」
洗い終わってタオルで手を拭く。
「DVD、みるぅ♡」
DVDに反応して、ソファの上をジャンプするドフン。
「あんまり、跳ねるなよ!」
リビングに戻りながら声をかける。
「コーヒー、入れますね…」
チャンミンがキッチンに残ってコーヒーを入れてくれる。
「ありがとう」
このなんでもない日常にチャンミンがいてくれることがとても嬉しい。
つづく
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