あなたといること re104 | ある日突然、東方神起sec

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ある日突然、東方神起からのお引越しです。

PIPI…
「…はい」
ずっと携帯を握りしめてたから…すぐに出る。

先生?…ユノです…今から帰ります。
ドフンも…一緒です。

「…………わかりました」
何度もうなづいて…やっと言えた一言。
涙があふれるのをこらえる。

夕ご飯は…

「今、作ってます…勝手にすいません」
声が震える…

いえ…助かります。
30分くらいしたら着きますから…

「はい…気をつけて帰ってきてくださいね」

せんせ~♡まっててね~!
遠くからドフンくんの声が聞こえる。

「………うん、待ってるね」
言いながら…涙が止まらなくて…

…ドフン、先生が待ってるって…じゃあ、切ります。

「はい…」

ツーツーツー
携帯が切れると力が抜ける…僕はその場に座りこんだ。

よかった…
胸が熱くなって…声を出して泣いた。

絶対帰ってくるって信じてたけど…もしかしたらって気持ちもどこかにあって…
だから…

「さぁ、美味しいご飯作らないと…」
自分を鼓舞して立ち上がる。

ドフンくんの荷物も入れないといけないし…忙しいぞ!
急いでご飯の支度を進める。




ガチャガチャ…

ドアを開ける音がして、急いで玄関へ向かう。

「せんせ~、ただいま~♡」
ドアを開けて、元気なドフンくんの声…そのまま抱き上げる。

「おかえり…」
頬をあわせて髪をなでる。

「せんせ~、くすぐったいよ~、くふふ♡」
嬉しそうなドフンくん、その顔をじっくり見せてもらう。

「ドフン、チャンミン先生が待ってるから、車飛ばしてってうるさかったんですよ」
ユノさんの笑顔がもとに…いや、もっと優しくなった。

「よかった…本当に…」
ドフンくんを抱いたまま、ユノさんの背中に腕をまわすと

「不安にさせて…ごめん」
ユノさんが、僕の肩を抱く。

僕が幸せをかみしめていると…

「……あつい」
間に挟まれた、ドフンくんがぼやく。

「ふふっ…ごめんね、ご飯にしようね」
ユノさんと笑って、リビングへ移動した。



「今まで、普通だと思っていたことが、こんなに幸せなことだとは思いませんでした」
ドフンくんを寝かしつけて、ユノさんと男子会…ユノさんがビールの缶を見つめる。

「ドフンくん、戻ってきてよかったですね…奥さんはなんて言ってたんですか?」
ドフンくんを手離すこと、容易ではなかったはずだから…

「僕に任せるって……先生にたくさん、教えてもらったこと、料理とか片づけとか、ドフンがいい子に育ってるって言って…僕の努力を見て、任せられるって思ったって…」
嬉しそうに、缶を握りしめて

「先生のおかげです…ありがとう」
僕に視線を移す。

「僕は何も…」
ただ、あなたのそばで…あなたが困った時に手を差しのべたかったから…涙がにじんだ。


つづく


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