夢中でチャンミンを抱きしめていると、少しだけ重くなる君の身体。
「眠くなってきたの?」
こめかみにキスを落とすと、
「…うん、シャワー浴びてくる」
言葉とは裏腹に、もう寝ちゃいそうな声。
このまま抱きしめていたい…だけど、ゆっくり離れる体温に…
「…洗ってあげようか?」
離れたくなくて、すぐに君の手をとる。
寝れなくなるから…とはにかむと、シャワーに向かう後ろ姿。
もう一度愛してると心の中でつぶやき、見送る。
まるで蜜月のような同棲生活。
こんな幸せ…いつまでも続かないと心のどこかで気づいていても、このままずっとそばにいたいと願ってしまう。
僕が呪われた力を持ってるから?
愛する人は、みんな離れていく。
それは本人が望んだ別れじゃなくても…
僕の幸せは、水風船のように脆弱で、いつ壊れるのかわからない。
きっと…チャンミンも……
僕の心の奥底には、こんな感情が隠れてる。いつ来るかわからないその日に怯え、君の残り香を胸いっぱいに吸い込む。
恐れていた日は、それからしばらくしてから。
「チャンミン…どうした?」
いつもと様子が違うチャンミンの肩を抱く。
「明日…僕の母さんがここに来るって…水道代が高くなってるから…心配してるみたい。」
どう言ったらいいのか迷ってる…君の気持ちを表すような、さまよう瞳。
「僕は…いない方がいいよね…荷物ごと。」
君に言われたくなくて、自分から…
「…うん、ごめん…」
しばらくは離れないといけない、かも…
泣きそうな君を見つめながら、
…暗闇に落ちていく。
離れたくないなんて、僕には言えない…静かに闇が僕を包む。
つづく
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