…RuRuRuRuRu
…出ない、電話しろって言ってたのに…ため息をついて電話を切る。
PiPiPiPiPi…
何…電話?
「…はい」
『チャンミン?』
「…うん、さっき電話したのに」
『電話代が上がったら、また怒られるだろ?』
電話の向こうで微笑むユノが見える。
「…あ、ありがとう」
ユノの気づかいが嬉しい。
『無事着いたね…』
「うん、今から片付け」
『明日は…どうする?』
「明日は学校が終わったらそっちに寄るよ…たぶん、昼間に母さんがこっちに来てるだろうから、すぐに帰らなきゃ…だからユノの食事だけ…」
『無理しないでいいよ…食事は2~3日あいても僕、平気だから…』
「…ううん、僕が会いたいから」
言ったあとに恥ずかしくなって受話器を握りしめる。
『会いたいな…』
ユノがつぶやく
「僕も…」抱きしめて欲しい。
『…明日、待ってる』
「うん…待ってて…」
言いながら、涙があふれて…しばらくふたりとも何も話さない。
「…母さんが来る前に、準備しなきゃいけないから…」
本当はずっと話していたいけど…そうも言ってられない。
『うん、わかった…おやすみ』
「おやすみなさい」
受話器にそっとくちづけて耳に押し当てる…
『チャンミンのことを想いながら、今日から寝るよ…チャンミンも僕のことを想ってくれる?』
その言葉に顔が火照っていく。
「…僕もそうする、じゃあね」
電話だと恥ずかしくても言えるもんだな…電話だからこそ伝えたいのかも。
『じゃあ…明日』
ユノが電話を切る…それを合図に部屋を見渡す。
よし…やらなきゃ。
明日、母さんが来るから…増えてしまったタオルやコップなどを片っ端からまとめる。
明日、学校に持って行って帰りにユノの家に置いてこなきゃ。
それから掃除、念のために隅々まで掃除する。
これで完璧!
ひとりで住んでた頃と同じにした。
もう真夜中…急いで寝る準備。
ユノは今頃なにしてるかな…。
久しぶりにひとりお布団にくるまる。
つづく
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