先日、赤坂ACTシアターにミュージカル「スカーレットピンパーネル」を観劇に行った。1年ちょっと前にも観劇した演目。
半年前には宝塚版も見ている。物語の舞台はともかくとして、ハッピーエンドなので楽しい気持ちで劇場を後にした思い出が強い。

しかし、今回、今までに感じたことのない感覚を味わった。

フランス革命後、革命軍により元貴族たちが次々と処刑される。恐怖政治。

主人公のパーシーが、助けようとした友人一家がギロチンで処刑されたことを聞き、 悲しみを胸に湛えながら歌う曲。
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(ひとかけらの勇気) 作詞:小池修一郎 作曲:フランク・ワイルドホーン

どうしてだろう この世の中に 欺瞞と不正 溢れている
人が自由に 歓び分かち 愛し合える 至福の日は 来るだろうか
遠国(とつくに)に 嵐吹き荒れても 僕は見逃しはしない
ひとかけらの勇気が 僕にあるかぎり

どうすればいい この世界から 争いの炎 消えはしない
人が築いた 心の壁を 打ち砕きとき放つ
その日はいつか 強い力 立ちふさがろうと 僕は あきらめはしない
ひとかけらの勇気が 僕にある限り
登れない山 渡れない川 数多の障壁 乗り越えて
たとえこの身 傷つこうとも 僕はゆく 君のために
ひとかけらの勇気が 僕にあるかぎり
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以前は、ここでそこまで強く感情が動くことはなかったのだが、今回は違った。

なぜか、曲の最初から涙が止まらない。

この舞台の時代に、フランスやイギリスに生まれていたとしたら、私はどのように振舞っているだろうか?

そして、現代
世界では、”欺瞞と不正が溢れて”、”争いの炎は消えず” ”人が自由に歓び分かち 愛し合える至福の日”が来ない国・場所も多い。

しかし、その一方で日本はどうなんだろうか。

世界の中で、もっともこの歌の理想を実現している国とは言えないだろうか。

もちろん、いろんな苦労をされている方々もいると思う。問題が多くあることもわかる。
でも、他の国々と比較したら、かなり恵まれていることを否定できないのではないだろうか。

近くの国で、この歌の歌詞がぴったりの国がある。
しかし、主人公のパーシーのように、そこに囚われている人たちを なかなか助けられないもどかしさ。

話を元に戻す。

我々日本人は、世界の中でも稀な恵まれた国にいることを感謝すべきだろう。

私自身、今思うことは、
・自分は恵まれていることの認識
・このような環境を作ってくれた先人たちへの感謝
・たまたまこのような恵まれた地に生まれた幸運への感謝
である。

世界を少しでもよくするために、自分の手の届くところから、「ひとかけらの勇気」を 持って行動していかねば と思う。
我が国には、これにぴったりの表現がある。「一隅を照らす」という生き方。

考えるだけでなく行動してゆかねば。

そして、押し付けるつもりはないが、特に社会に出る前の大学生年代の若者にはこのことを少し考えてみてほしい。

いろんな角度で自分たちのことを考えることで、確実にその後の考え方だけでなく行動 が変わってくると思う。

どうやって就職しようか・どこに就職しようか というレベルの話でなく、人生どう生きるか?、どういうキャリアを選ぶか ?、どういう志を持つか?などを考え始めるきっかけにしてほしいと思う。

以下の写真:今回撮り忘れたので、今年5月に宝塚版を見にいった時の開演前写真


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