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野菜、土、微生物、人間にやさしい肥料 ボカシ肥料のすすめ



2018/2/28/1




『有機質肥料は、そのままでは根が吸収することができません。微生物によって分解されて、ゆっくりと根に吸収されていきます』
よく聞く有機質肥料についての説明ですが、もう少し掘り下げて、且つ分かりやすく理解していこうと思います。






有機質肥料を入れる目的



野菜作りが一作終わると、土壌中の養分は消費されてしまっています。次期作のために失われた栄養分を補給しなければなりません。
足りなくなった分、または次期作の野菜に必要な栄養分を補うために有機物を投入します。

注意しなければならないことは、足りない場合は追肥すればよいですが、過剰な場合は、残った肥料成分が腐り、病害虫などの害がでてきますから、多過ぎないように気を付けなければなりません。



有機物が投入されると活発になる微生物



微生物にとって有機物はエサです。エサのない状態ではひっそりとしている微生物ですが、有機物が土に投入されると一気に活発にエサを食べ、増殖と死滅を繰り返します

このエサを分解してできた物質を、根は栄養分として吸収することになります。
死滅した微生物もまた他の微生物に分解され栄養分になります。

化学肥料は、微生物のエサにはなりません。したがって、化学肥料だけの施肥は、エサがないのでやがて微生物ゼロの土を作ります。

▷▷有機質肥料を見てみる


分解しやすい物質と分解しにくい物質



有機物には様々な物質が含まれています。
微生物は食べ易い物質(糖、デンプン、たんぱく質など)から先に分解していきます。
食べ易いので一気に分解し増殖するので熱が出ます

有機物の投入を種まき・定植の数カ月前に行う理由の一つは、この熱で根が傷つくのを避けるためです。

さて、残った食べにくい物質はどうなるかというと、ゆっくりと時間をかけて微生物によって分解されていきます。堆肥となりやがて腐植となります。この時熱は出ません。

分解し易い物質を分解し、且つ発酵熱によって雑草のタネや病害虫の元を減らす工程を、堆肥作成においては一次発酵といい、一次発酵が終えた有機物は完熟堆肥とうたっても良いことになります。
この後、分解しにくい物質をゆっくり分解していきますが、時間が経てばたつほど腐植と微生物が増え、良質な完熟堆肥となっていきます。

▷▷完熟堆肥を見てみる


どの微生物が動くかはわからない(水たまりでは腐る)



有機物が投入されると、エサを食べ微生物が活発になるといいましたが、有用菌である『乳酸菌』や『酵母菌』などが多く活発に動いてくれれば理想的な発酵になるのですが、そうでない場合があります。

水はけが悪かったり、大雨で水たまりになってしまうような畑で、土に酸素が含まれていない土壌では、同じ分解でも発酵ではなく腐敗となる微生物が動きます。

腐敗の場合は、植物の生育を悪くする物質が出来たり、有毒なガスが発生したりします。何より腐敗臭に誘われてハエやセンチュウなど害虫が寄ってきて悪の温床となります。

腐敗の条件は、水、酸欠、温度です。せっかくの有機質肥料ですから腐らせないようにしたいものです。


ボカシのすすめ



発酵か腐敗か…土の中でどっちに転ぶか分からないようなことを避けるため、あらかじめ有用菌で有機物を上手に発酵させたものがボカシ肥料です。
これなら一次発酵済みなので温度が上がることもないですし、有用菌によって分解され、根が吸収できる栄養分になっていますから安心して施肥することができます。

▷▷ボカシ肥料を見てみる


まとめ



有機物が微生物に分解され、根に吸収されるまでを、微生物の動きを中心に説明しましたが、理解できたでしょうか…
支離滅裂な文になってしまい、わかりにくくて申し訳ありませんでしたが、ここを理解しておくことが植物栽培にとって、とっても大事だと思っています。

ここが分かると、有機質とか微生物とかボカシとか完熟堆肥とか未熟堆肥とか、いろいろはっきり見えてきます。

微生物を自由に操ることができるようになると、野菜作りがもっと『楽に』『楽しく』なります。

化学肥料も有機肥料も一長一短がありますが、ボカシ肥料は作る手間はありますが、野菜、土、微生物、ひいては人間にいちばん優しい肥料といえます。配合を変えてオリジナルのボカシ肥料を作成するといった面白さもあります。


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参考文献


いつも参考にしている家庭菜園の教科書です。
よかったら読んでみてください。

▷▷やさい畑 2018年 10月号

▷▷野菜だより 2018年 11月号

▷▷現代農業 2018年 11月号



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Last Modified : 2019-01-27

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