「あなたが変われば、相手も変わる」のウソ | 離婚からの立ち直り

離婚からの立ち直り

公認心理師/精神保健福祉士 離婚経験のカウンセラーが綴る「離婚から立ち直る方法」離婚後は、喪失感、孤独感、絶望感、後悔、憎しみ、恨み、怒りなど様々な感情に押しつぶされそうになります。でも、必ず新たな1歩を踏み出せる日は来ます。

離婚うつからの回復カウンセラー原 つよしです。

 

以前夫婦問題のカウンセリングをしていた時のことです。

「不倫をする」「暴力を振るう」「モラルハラスメント行為をする」などパートナーに原因があるにもかかわらず、相談者さんがカウンセリングで「私が子どもにしか関心がなかったから、夫は寂しくて不倫したんです」「暴力を振るわせる私にも問題があったんです」「私が至らないからいけないんです」と自分に原因があると考え、自分を責めてしまう方が意外と多かったです。

 

中には、「私が先に暴力を振るっていました」「私も浮気したことがありました」なんて正直に話してくれる方もいました。そういう方は、確かに自分を責めてもしょうがないと思いますが、ほとんどの方は自分を責めるほど至らないような行動をしていません。

逆に至らないどころか、育児や仕事に一生懸命の方です。

 

どう考えても「不倫した」「暴力振るった」「モラハラした」ほうが悪いというか、問題ありでしょという相談内容がほとんどでした。

 

まあ、性格的に自分を責める考え方をする傾向の方もいます。

それは、それで元々ちょっと自己肯定感が低いとか、あるいはパートナーの支配的な言動に洗脳されてしまったのかもしれません。

 

でも、私が一番驚いたのは、カウンセラーに「あなたにも原因があるでしょ」「あなたはモンスター妻なのよ」「あなたの言動がご主人を怒らせているのよ」などと言われたという相談者さんがいたことです。

 

その結果、「あなたが変わればご主人も変わりますよ」と訳のわからない理論を言われ、相談者さんだけが努力をして、さらに辛い思いをしている方が私のところに相談に来たというケースもありました。

 

現在私は、離婚をした方の立ち直りを専門としたカウンセリングをしていますが、立ち直りに時間がかかるケースは、「夫婦関係」の崩壊だけでなく「心が崩壊」してしまった方です。

 

皆さん、夫婦関係を修復するためにそれなりの努力をしてきていますが、自分に原因があると思い込んでいる、いや思いこまされた相談者さんは「離婚後」もさらに自分を責めたりしてしまい「うつ病」「うつ状態」「抑うつ」になってしまいます。

 

「努力が足りなかった」「我慢が足りなかった」などと自分に原因を求め、責める癖がついているようです。

 

「あなたが変われば相手も変わる」なんていうことはそうそうありません。

まして、浮気、暴力、モラハラはその人の問題ですから、あなたが変わったからって変わるはずありませんから。(変わったかのように思えても一定期間だけです)

 

もう、離婚したあとは、「誰かを変えるため」になんて行動する必要はありません。

 

「あなたが変わりたければ、自分のために変わればいいし、変わりたくなければ、そのままのあなたでもいい」って私は思いますよ。

 

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