我が娘、3歳になるまで”水”を極度に怖がる水恐怖症者であった。
彼女が6ヶ月の頃よりイタリアの習慣に習い、夏は毎年海辺ヴァカンスに出掛けていたが、波打際はもとより砂浜にすら足を触れようとしなかった彼女。
極度な潔癖症???
神経質症の夫より変な血を受け継いでしまったものか??
などと色々頭を悩ませたもの。

打開策として、イタリア人の皆んなが通うスイミングスクールへ、例に漏れず娘も参加することとなる。
➡️周囲を海に囲まれているイタリア。彼らにとって泳げること=生きていくための当然の手段であり、命にかかわる事と考えられている。スイミングスクールに通わない子と出会った事がないくらいの驚くべき普及率。ピアノなどの習い事は音符の読めるようになる6歳前後からしか推奨されていないのにもかかわらず、唯一スイミングだけは1歳前から始める子もいる程である。
周囲を海にという同じ環境の日本ではあるが、ここまでスイミングに重きを置いていないのもまた興味深い。お国違えば、である。

最初の数か月、娘はコアラの子のように先生の腕にしがみついたまま、、、というような状態が暫く続いた。
果たしていつしか泳げるようになる日が本当にくるのであろうか?と半ばマイナス思考的に考えていたものである。

スイミングの更衣室に行く途中、フィギュアスケート用の体育館がある。
そこを通る度に娘は、目をハートにして見入っていた。
”いつか私もやりたい“
そういう娘に
”スイミングが上手に出来るようになったら、そしたらスイミングをやめてこちらに来てもいいね”
と私。
まさかこの言葉が魔法の言葉となっていたとは今日まで夢にも思わずに過ごしてきた。

今日はクラブの水泳大会。
娘は彼女よりも1歳以上も大きいお姉さんたちと競うことに。
というのも実は先週の話、選手を育てる選抜クラスへのお誘いがあったのである。
年齢にしてはレベルが高いこと、正にスイミングこそ彼女のためのスポーツだとまで煽てられ、、

昨日、自分よりも2.3歳も大きな男の子たちと一緒に選抜クラスのお試しをした娘。  
彼女の細くてみんなよりは明らかに一回り以上も小さな体が為す泳ぎを見入っていたら、当初の水嫌いの彼女がこんなにまでも成長したのかと感慨深く、思わず目頭が熱くなってしまった。
彼女は頑張り屋さんだから、、、
いつしか娘はスイミーになっていた。
まるで水を得た魚のような、そんな美しい動きをしていた。

”選抜チーム、やってみる?”
との私の問いには、
”もちろんやらないよ。それよりママ、スイミング上手になったらやめてもいいっていってたでしょ?だから私、今まで一生懸命頑張ったの。 
もう上手になったから、フィギュアスケートに変えてもいい?"

スイミングを辞めたい一心がここまで彼女を上達させた。驚

スイミーになった彼女、次はどんな目標に向かっていくものやら。

そして今日の水泳大会。
実は娘たちのクラスではまだ飛び込み台からのスタートは教えていない。
ようやく飛び込み台からジャンプして水に入る練習を始めたばかり。
他の子達が当たり前のように飛び込み台に上がるのを見て、彼女も恐るおそる上がっている。
生憎彼女のコーチ、今日は試合には来ていない。
”飛び込み台からのスタートはまだ出来ません”
といえばよかったものを、これまた頑張ってしまった彼女。
飛び込んだまでは良かったが、泳いでいるうちになんだか斜めに向かってしまっている。
どうしたの???
一旦停止したものの、今度は逆方向へ戻りそうになる。
だ、大丈夫??
後から話を聞くことに、飛び込みに勢いがつき過ぎて水中メガネが曲がり、かつ水まで入ってしまい前が見えなかったのだそう。

それでもよく頑張ったね。
本当にお疲れさま。
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イタリアらしく、こんなお姉さんも登場

注) ”スイミー”は娘が大好きだった魚のお話しの推薦図書で、私の小学生時は教科書に掲載がありました。

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