ブログなどを読んでいて、この本が出てくると老若男女問わずに評判が良いので読んでみました。
二人称で書かれている珍しい形式で、きみが主人公になります。
連作短編形式なので、各話ごとに主人公が変わりますが、足が悪いすこしひねた女の子恵美ちゃんの周りの人たちの話です。
最初は、二人称形式で中学生や高校生の主人公にさせられて「きみ」と言われることに違和感がありましたが、慣れれば問題ありません。
そして、最後の話を読んで、なんとなく二人称形式で書かれた訳が自分なりに納得できました。
作者は、各主人公に語り掛けるように、「きみは」を繰り返していたんだなぁと。
作者の誠実に人と向き合う人柄が感じられる作品です。
吉村昭のほかにも、たくさんの作家の著書を読んでいらっしゃるのですね。私も評判を聞いて重松作品をいくつか読んでみました。
タックさんのご感想:「誠実に人と向き合う人柄が感じられる」に共感します。
タックさんに触発されて、今日は『七十五度目の長崎行き』吉村昭著を注文しました。
読むのが楽しみです。
割と気に入った作家を追いかけるタイプなので重松氏の本も何冊か読んでみようと思います。
このブログを読んで吉村昭のファンになられる方は結構いらっしゃるのでうれしい限りです。
『七十五度目の長崎行き』とは、通なところを注文しましたね。持っていない本です。