今、愛犬ヨギーの去勢手術を計画中である。

(愛犬ヨギーをクレイグスリストで探した時の話は→コチラ

現在10か月のヨギーは、7か月くらいからヒートが始まり、

マウント行為が収まらない。
マーキングも酷く、外でも家でもおかまいなく

自分のテリトリーを守ろうと必死である。

本能が雌犬を求めているのに、どうにもしてあげられないという、
飼い主としてのもどかしさもあるし、

彼自身「悪いことをしているわけじゃないのに、なんで?」という

戸惑いもあるだろう。

先日も、バルコニーで遊んでいたヨギーの前に、

一匹の元気な犬がどこからともなく現れた。


首輪もなく、近くに飼い主の姿も見えなかったが、

きれいな毛並みのボーダーコリーだったので、

野良犬ではなく近所の家の庭から脱走してきたのだろう。

普段犬が近づくと「わんわん」言って吠えるヨギーが、

この時は尻尾がはちきれんばかりに喜び興奮して、

「くーーーーーん、くーーん」

と切なそうにないていた。


ボーダーコリーは、きっと雌犬なのだろう。

こちらには近づかなかったが、吠えるでもなく
ヨギーの方を見て彼女も尻尾を振っている。(すでに相思相愛?)

「そんなところで、何してるの?こっちに出ておいでよ!」
とヨギーを誘っているように見えた。

ちっちゃくて、ハイテンションなヨギーと、

余裕たっぷりの大きなボーダーコリー。

実年齢は分からないが、私にはボーダーコリーが

随分とお姉さんに見えてきた。
「そうか、きみはああいう姉さん女房タイプが好みか・・・

でも、きみは気が優しいから、ああいうタイプには

尻に敷かれちゃうと思うよ。」
と、よく分からないなだめ方をしてみる。

そうこうしていると、そのボーダーコリーは
「じゃあね!!」
と、また元気に走り去ってしまった。

その時のヨギーの絶望っぷりは、もう見ていられない。


「行かないで!戻ってきて!!」


と必死の叫びをあげ、彼女が去ってしばらくしても

彼女が消えていった方角をずっと気にしていた。

バルコニーの柵にしがみついて、離れようとしないヨギー。

発情しているのに、その思いが遂げられないというのは、
やはりストレスだと思うし、私たちとしてもマーキングや

ハイパーなテンションが少しでも落ち着いてほしいという

思いがあり、去勢手術を検討し始めた。

それでも、全身麻酔をして手術までするほどのことなのかという

葛藤がいつまでもあったのだが、友人のクリステンに
「去勢手術をすると病気のリスクも大幅に減るよ!」
とすすめられ、その一言に私も旦那も背中を押された。

クリステンはドッグトレーナーで、

家でも3匹の犬と8匹の猫を飼っている。

 

犬は超大型犬2頭とチワワ1匹だが、

どの犬も落ち着いていてお行儀も良く、

ヨギーのしつけにも色々とアドバイスをもらっている存在である。

さて、いざ去勢手術をしようと決めたら、

次はどこでするかを決めなければいけない。

かかりつけの動物病院に電話で聞いてみたら、

目が飛び出すほど高額だったので却下。
しかし、あまりに安いところでいい加減な手術をされても困る。
安かろう悪かろうは、アメリカではよくある話だ。

そこで私は、まず家の近所の動物病院、隣町の動物病院などを
インターネットで検索してみた。
もちろん何十件もの動物病院が一覧で現れたが、

どこの動物病院がいいのか、いまいち絞り切れない。

こんな時私がいつも使うサイトが、アメリカの口コミサイト

「Yelp(イェルプ)」だ。

イェルプは、昔はそれほどでもなかったが、

最近はかなり注目を浴びており
たくさんの人が利用している印象がある。

飲食店だけでなく、様々な企業の口コミが幅広く網羅されており、

住所や電話番号、営業時間など基本的な情報も

ここで確認できるので便利だ。

カリフォルニアはお店がどこも離れており、

どこに行くにも車でわざわざ出向かなければならない。

日本のように歩いていてふらっと立ち寄るといったことは

あまりないので、こういったサイトで実際にそこに行った人の感想を

前もって聞くことができるのは、大変ありがたいのだ。

片道30分かけてわざわざ行った場所が期待外れだったり、

すでに閉店していたりすると、ガッカリ感も倍増してしまうが、

イェルプを前もってチェックしておけば、そういったガッカリを

極力避けることができる。

このイェルプを、ただの口コミサイトと過小評価してはいけない。

 

最近のアメリカのにおいて、このイェルプの影響力は

恐ろしいほどに偉大なのだ。


お店で悪いサービスを受けると、皆イェルプにその体験談を

挙ってのせるようになってきており、そういった悪評が高まると、

当たり前だが皆その店には行かなくなる。

逆にいいレビューが集まれば商売繁盛につながるので、

店側はいいレビューをゲットしようと必死である。

近所に最近できたチャイニーズのお店は、イェルプに投稿して

その証明を持ってくれば、次回の飲食代は50%オフだと謳っている。

このチャイニーズレストランは一度食べに行ったが、

ものすごく美味しくなかったので、イェルプの投稿作戦も

きっと上手くはいかないだろう。

 

アメリカ人は正直者だから。例え安くなろうと美味しくない料理を

美味しいとは、絶対に書かないからね。

15年くらい前は、飲食店などでものすごく良い接客をしてくれる人に

出会うと、「○○さんの接客は素晴らしかった」 と紙に書いて、

お店に設置してある意見箱的なものに入れて帰ったものだが、

この間出会ったピザ店の女性は

「イェルプに書いてもらえると助かります。

上司がそれを見るので私の評価も上がります」と言っていた。

イェルプ恐るべしである。

さて、動物病院探しの話の続きである。

まず、グーグルレビューが5つ星に近いものをピックアップし、

それをイェルプで検索してみた。

 

グーグルレビューの評価が良いものでも、イェルプの評価が

良いとは限らない。

 

私はイェルプの方が、お客さんの生の声を反映しているイメージが

あるので、いくらグーグルレビューが良くても、

イェルプの評価が悪いところには極力行かないようにしている。

今回もそういったケースがあった。

 

グーグルレビューでは4.5の星が付いている動物病院が、

イェルプで検索すると、出るわ出るわ・・・

ネガティブなレビューの連続。

病院なので、レビューの内容もけっこう深刻なものが多い。

 

ここで手術した後手術跡がひどく化膿したとか、

犬の出産処置が上手く行われなかったとか、

可愛そうな体験談の連続だった。

 

こういったことを知らなかったら、私も危うくこの病院で

予約を取っていたかもしれない。

ありがとう、イェルプ。ありがとう、イェルプに投稿してくださった方々。

グーグルレビューもイェルプの評価も良い動物病院を

いくつか絞り出した私は、候補の病院すべてに電話をかけ、

詳細を聞いて、ついに良さそうな病院を見つけた。

手術は来週の予定だ。

 

どうかどうか、無事に終わりますように。