プライドがチョモランマで崩壊しそうだってよ

プライドが高い33歳女子の普通の日常を小説形式でお届けします。

忘れられない女

カズキから連絡が来た日は眠れるわけも無く、興奮して何度も何度もラインの画面を開いた。

返信してはいけない。そう心に決めて。

 

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翌朝起きてもカズキから来たラインが残っていて夢じゃなかった事を確かめる。
その日は1日浮かれていて、カフェにPCを持ちこみ転職活動の為にも何社かエントリーすることができた。

夕飯はいつもよりちょっとだけ良い刺身を買って、普段は飲まないシャンパーニュを飲んだ。

 

 

 

 

 


気持ちよくなっていたときに、あれは運命のイタズラだったのかも・・?


カズキが好きだった岡本真代のtomorrowがテレビから流れてきた。

 


”季節を忘れるくらい いろんな事があるけど
二人でただ歩いてる この感じがいとしい”

 


このフレーズを聞いたら勝手に涙が出てきて、そしていてもたってもいられなくなり、ラインの画面を開いてしまった。
そして、返信はしないと決めていたのに、一度だけ一度だけと返信をしてしまった。

 

 

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あんなひどいことがあっても、ワタシはカズキがすきなんだ。
自分の気持ちにウソがつけなくなってしまった。

 

 


しばらく既読にならないラインの画面を見ながら、不安と期待が入り混じる心境で眠りにつく。

 

 


「明日の朝は返信きていますように・・・・」

 

シャンパーニュの力もあって、すぐに眠りにつく事ができた。
zzzz

 

 


朝起きると未読のラインが1つ来ていた。
急いで開くと以前スタンプ欲しさに登録した企業からのラインだった。


こんなにもラインをみてガッカリしたことはない。
その企業のことも少し嫌いになった。

ただ、カズキとのライン画面を見たら既読になっていた・・・

 

うれしい。

 


自分の気持ちがカズキに届いたというだけでもうれしい。

どんだけワタシはカズキを愛しているのだろう。

こんな些細なことひとつひとつに喜んでしまう。


朝食はメゾンカイザーのクロワッサン。
お気に入りのコーヒーはカルディのイタリアーノ。
お値段以上の香りと味わい。

今までは時間がなくて出来なかったけど、コーヒーミルでガリガリと豆を挽く時間が至福のとき

 

 

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こんな余裕が生まれたのも仕事をやめたから。カズキのおかげ・・かもなんて少し前向きになってみたり。

 

 

ピョロン

 

 


1通のラインが届いたよう。
期待に胸膨らませ、画面を開く。

 

 

 

 

 

 


ガッチャーーン

 

 

 

 

 

 

持っていた携帯も挽いていたコーヒー豆も全て落してしまうほどの破壊力があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 ワタシには”明日”はこないかもしれない・・