寒いですね~。11月というのに風邪をこじらせあやうく更新ができないところでした。正直、絶不調ですが、気合で書いていきますので乱文は許してちょ。
さて、今回はスカパー課題アニメ映画2017年12月号ということで『楽園追放 -Expelled from Paradise-』を紹介します。
前回の記事でも触れましたが、この企画は当初、当月のスカパーで放送されるアニメ映画を放送前に紹介・感想記事を書くというものでしたが、これでは月の上旬に放送される作品が取り上げにくいので記事を投稿する”次月”のアニメ映画を取り上げるということに変更いたしましたので、”12月号”となっております。
『楽園追放 -Expelled from Paradise-』
まず作品の概要から、2014年11月15日公開のアニメ映画。監督は水島精二(『地球防衛企業ダイ・ガード』『機動戦士ガンダム00』の監督)、演出は京田知己(『交響詩篇エウレカセブン』の監督)、脚本は虚淵玄(『翠星のガルガンティア 』『魔法少女まどか☆マギカ 』の脚本担当)。とワタクシでも知ってる豪華なスタッフを中心に作られました。また、メカニックの描写のみならず人物も含め全てがCGで表現された(フルCGアニメ)意欲作でもあります。ちなみにキャスティングは声優のみ起用でタレントのゲスト出演などもありません。
あらすじ
ナノマシン技術の暴走で地上文明が崩壊してしまった「ナノハザード」によって、廃墟と化した地球。人類の98%は地上と自らの肉体を捨て、データとなって電脳世界「ディーヴァ」で暮らすようになっていた。
西暦2400年、ディーヴァは異変に晒されていた。地上世界から謎のハッカー「フロンティアセッター」によるハッキングを受けていたのである。そこで捜査官アンジェラは、生身の身体・マテリアルボディを身にまとって地上世界へ降り立ち、現地の地上捜査員ディンゴと共にフロンティアセッターと世界の謎に迫る。(ウィキペディア当該記事より引用)
豪華声優陣が集結!映画『楽園追放 -Expelled from Paradise-』本予告編
無駄に露出度の高い衣装の女性キャラが主人公ってだけでワタクシはあんまり感心しないんですが、この作品はそういう”あざとさ”以上にストーリーとか演出とかがよくて気にならなかったです。まぁでも豪華声優の使いどころには少し疑問があるんですケドね・・・・。
感想
とにかく娯楽作品として優秀ですね。この映画104分あるんですが、あっという間に終わってしまう印象でした。それだけワタクシは面白がったってことでしょうね~。
ディーヴァの優秀な捜査官でありながらも”スレてない”アンジェラと過酷な地球に住むがゆえに”抜け目のない”ディンゴの対比。その二人が共に”フロンティアセッター”を追うことでコンビとして成熟していく過程は”バディもの”の王道の面白さがあります。
ついでにいうとディンゴというキャラがすごく魅力的。飄々としてディーヴァを恐れない態度。鋭い洞察力から手掛かりの少ないフロンティアセッターを追跡。あっと驚くフロンティアセッターの正体にも動じない度量の大きさ。若い男子ならば結構あこがれちゃうんじゃないでしょうか?
正直、アンジェラよりも主人公向きなスペック持ってるキャラですよ。
次に序盤と終盤に用意されたスピード感満点の”ロボットアクション”。演出の京田さんの『エウレカセブン』を観るようでした。ロボットのデザインも丸っこい奇抜なデザインで一見あんまりかっこよくないのですが、動くとこれがまたイイ!
でもロボットアクションのシーンが少ないのが残念。
ところでフルCGの作画ですが、全体的には悪くなかったですが、人物の表現においてCG独特の”テカリ”とか”ツルツル”した感が解消できてなくて少々安っぽい。このあたりは今後の進化を見守ることしかできないようです。
それからなんといってもSFマインド溢れる、あっと驚く展開と日本人が大好きな浪花節をミックスしたストーリーが魅力的。
特に観てる人はフロンティアセッターの正体と目的に驚くと思います。ワタクシもいい意味でこれには期待を裏切られましたからね~。
世間では○○が人間に反旗を翻す作品ばっかり!でもこれは違うのです。
このあたりのことを全部書いちゃうとネタバレになっちゃうのでこのくらいにしておきますが、”フロンティアセッター”はかわいいヤツなんですよ~。こういうところが『ブレードランナー2049』になかったところですね。
それからSF作品は日常的でない用語を使うことも多いから小難しくなっちゃうんですが、この作品はすごくわかりやすいんです!SFに興味ない人でも勢いで観れちゃうと思います。このあたりは脚本とか演出の力が大きいのでしょうね。
ところでわかりやすいといって薄っぺらい作品なのかというとそれも違うのです。この作品はアンジェラたち電子情報化した人間とフロンティアセッターを対で描きながら根底には「人間とは何か?」という哲学的なテーマにも挑戦しています。そしてこの作品なりの回答を提示します(それを強く押し付けたりもしないのが、またいいのですよ)。
こういうのを娯楽の中にひっそり潜ませる作家性というのでしょうか?そのバランスも良くて小気味いです。SFに興味がない人でもオススメですよ。
放送局:AT-X
放送日:2017年12月3日(日)19:00~21:00
小説で続編があるみたい。う~ん、あらすじを読んでもアニメ映画の方の余韻が壊されそうでそそられないなぁ・・・。
ということでスカパー課題アニメ映画2017年12月号いかがでしたでしょうか?ネタバレしないように書くのはやっぱり難しいですね。ではまた次回。
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さて、今回はスカパー課題アニメ映画2017年12月号ということで『楽園追放 -Expelled from Paradise-』を紹介します。
前回の記事でも触れましたが、この企画は当初、当月のスカパーで放送されるアニメ映画を放送前に紹介・感想記事を書くというものでしたが、これでは月の上旬に放送される作品が取り上げにくいので記事を投稿する”次月”のアニメ映画を取り上げるということに変更いたしましたので、”12月号”となっております。
『楽園追放 -Expelled from Paradise-』
まず作品の概要から、2014年11月15日公開のアニメ映画。監督は水島精二(『地球防衛企業ダイ・ガード』『機動戦士ガンダム00』の監督)、演出は京田知己(『交響詩篇エウレカセブン』の監督)、脚本は虚淵玄(『翠星のガルガンティア 』『魔法少女まどか☆マギカ 』の脚本担当)。とワタクシでも知ってる豪華なスタッフを中心に作られました。また、メカニックの描写のみならず人物も含め全てがCGで表現された(フルCGアニメ)意欲作でもあります。ちなみにキャスティングは声優のみ起用でタレントのゲスト出演などもありません。
あらすじ
ナノマシン技術の暴走で地上文明が崩壊してしまった「ナノハザード」によって、廃墟と化した地球。人類の98%は地上と自らの肉体を捨て、データとなって電脳世界「ディーヴァ」で暮らすようになっていた。
西暦2400年、ディーヴァは異変に晒されていた。地上世界から謎のハッカー「フロンティアセッター」によるハッキングを受けていたのである。そこで捜査官アンジェラは、生身の身体・マテリアルボディを身にまとって地上世界へ降り立ち、現地の地上捜査員ディンゴと共にフロンティアセッターと世界の謎に迫る。(ウィキペディア当該記事より引用)
豪華声優陣が集結!映画『楽園追放 -Expelled from Paradise-』本予告編
無駄に露出度の高い衣装の女性キャラが主人公ってだけでワタクシはあんまり感心しないんですが、この作品はそういう”あざとさ”以上にストーリーとか演出とかがよくて気にならなかったです。まぁでも豪華声優の使いどころには少し疑問があるんですケドね・・・・。
感想
とにかく娯楽作品として優秀ですね。この映画104分あるんですが、あっという間に終わってしまう印象でした。それだけワタクシは面白がったってことでしょうね~。
ディーヴァの優秀な捜査官でありながらも”スレてない”アンジェラと過酷な地球に住むがゆえに”抜け目のない”ディンゴの対比。その二人が共に”フロンティアセッター”を追うことでコンビとして成熟していく過程は”バディもの”の王道の面白さがあります。
ついでにいうとディンゴというキャラがすごく魅力的。飄々としてディーヴァを恐れない態度。鋭い洞察力から手掛かりの少ないフロンティアセッターを追跡。あっと驚くフロンティアセッターの正体にも動じない度量の大きさ。若い男子ならば結構あこがれちゃうんじゃないでしょうか?
正直、アンジェラよりも主人公向きなスペック持ってるキャラですよ。
次に序盤と終盤に用意されたスピード感満点の”ロボットアクション”。演出の京田さんの『エウレカセブン』を観るようでした。ロボットのデザインも丸っこい奇抜なデザインで一見あんまりかっこよくないのですが、動くとこれがまたイイ!
でもロボットアクションのシーンが少ないのが残念。
ところでフルCGの作画ですが、全体的には悪くなかったですが、人物の表現においてCG独特の”テカリ”とか”ツルツル”した感が解消できてなくて少々安っぽい。このあたりは今後の進化を見守ることしかできないようです。
楽園追放 Expelled from Paradise【完全生産限定版】 [Blu-ray] | |
釘宮理恵,三木眞一郎,神谷浩史,林原めぐみ,高山みなみ | |
アニプレックス |
それからなんといってもSFマインド溢れる、あっと驚く展開と日本人が大好きな浪花節をミックスしたストーリーが魅力的。
特に観てる人はフロンティアセッターの正体と目的に驚くと思います。ワタクシもいい意味でこれには期待を裏切られましたからね~。
世間では○○が人間に反旗を翻す作品ばっかり!でもこれは違うのです。
このあたりのことを全部書いちゃうとネタバレになっちゃうのでこのくらいにしておきますが、”フロンティアセッター”はかわいいヤツなんですよ~。こういうところが『ブレードランナー2049』になかったところですね。
それからSF作品は日常的でない用語を使うことも多いから小難しくなっちゃうんですが、この作品はすごくわかりやすいんです!SFに興味ない人でも勢いで観れちゃうと思います。このあたりは脚本とか演出の力が大きいのでしょうね。
ところでわかりやすいといって薄っぺらい作品なのかというとそれも違うのです。この作品はアンジェラたち電子情報化した人間とフロンティアセッターを対で描きながら根底には「人間とは何か?」という哲学的なテーマにも挑戦しています。そしてこの作品なりの回答を提示します(それを強く押し付けたりもしないのが、またいいのですよ)。
こういうのを娯楽の中にひっそり潜ませる作家性というのでしょうか?そのバランスも良くて小気味いです。SFに興味がない人でもオススメですよ。
放送局:AT-X
放送日:2017年12月3日(日)19:00~21:00
楽園追放2.0 楽園残響―Godspeed You― (ハヤカワ文庫JA) | |
大樹 連司,ニトロプラス/東映アニメーション | |
早川書房 |
小説で続編があるみたい。う~ん、あらすじを読んでもアニメ映画の方の余韻が壊されそうでそそられないなぁ・・・。
ということでスカパー課題アニメ映画2017年12月号いかがでしたでしょうか?ネタバレしないように書くのはやっぱり難しいですね。ではまた次回。
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