【野田市北部の平凡な内科医の一日:翌日が休み編】
今日は千葉県野田市の平凡な内科医の一日を書きたいと思います。正確にはもう日曜の午前六時になろうとしていますので、土曜からの足掛け2日間のことになります。
【前半:普通の医師はこんな感じで働いています】
7:30 家を出る。
8:00 病院に到着。←今日は早番(注1)なので1時間早く出ました。
8:03 自分の部屋に入る。←病院に平凡な内科医専用の仕事部屋があります。
8:05~入院患者さんの状態をナースに聞く。この日は急変などはありませんでした。
8:25~8:55 外来の予約患者さんのリストを見ながら診察の予習。←前回診察での注意点や本日の外来で勧める検査などのチェック。
9:00 外来開始 13:20 外来終了
13:20~13:50 検査データチェックや他院に紹介した患者さんの紹介先からの報告書に目を通す。
13:55~14:10 部屋でコーヒーを飲む。昼ご飯は食べませんでした。
14:10 病棟スタッフから電話(内線)。
「先生、外来お疲れ様です。落ち着いたら、指示出し(注2)と診察をお願いします。」
「分かった。チョットしたら行くね。」といったいつものやり取り。
15:20 一般病棟と療養病棟の患者さんの指示出し終了。
15:20~16:30 病棟回診(注3)。
16:40 スタッフからPHSに連絡。
「先生、今日17時にムンテラ(注4)予定の〇〇〇さんのご家族がいらっしゃいました。」
「17時からだよね?面談室で話をするから、用意しておいて。」
「ハイ、分かりました。用意しておきます。」
「ありがとう。じゃあ。」
17:00~17:30 〇〇〇さんのご家族にIC(注5).。
17:35~18:00 リハカン(注6)。
18:00で定時業務は終了です、一応・・・。
【後半:ここからは医師それぞれによって変わります。というわけで普通の医師とは違うかもしれません。】
18:00~19:00 メールチェック。
19:00~20:30 コーヒーを飲みながら医学雑誌を読む。友人からの電話。
20:45 帰り支度をし部屋から出たところ同僚の担当患者さんが急変ということをスタッフから聞く。
20:50~ 患者さんの診察と新しい治療の施行と指示出し。
22:00~22:30 患者さんご家族来院。病状の説明。
22:30~24:00: 治療効果を観察。治療への短期的な反応が良好なことを確認。
0:00~0:30 患者さんのご家族に状態の説明と今後の見通しについてお話。
0:30~01:00 患者さんのご家族への説明内容をカルテに記載。
01:00~02:30 患者さんの呼吸状態、尿量、血圧、monitorチェックなどをし状態の安定を確認。当直ドクターに病態の説明と治療を話し、週明けまでの治療方針を伝え、対応の依頼。白衣から着替えるため、仕事部屋へ。
02:30~ 部屋に戻り、一息ついた。どうにも眠く、机に突っ伏して寝てしまう。
06:00 目覚める。
こんな具合でした。
【病院で医師が使う言葉の説明】
注1 早番
当直の医師が外病院からきている場合、翌日朝は自分の病院に出勤をするため、少し早めに出ることが多い。そのため医師不在の時間がないようにいつもより早く当院の医師が出勤すること。
注2 指示出し
点滴の内容の変更や新たに開始することや内服薬の変更等を指示簿に記入し、スタッフに伝えること。
注3 病棟回診
入院患者さんの病室を回り話を聞いたり、診察をしたりすること。
注4 ムンテラ
病状説明のこと。Mund(口)とTherapie(治療)を合わせた造語と言われている。
注5 IC
Informed Consentの略。医師から患者さんやご家族へ病状の説明と、検査結果、治療方法、今後の見通しなどの情報の提供をし、診断と今後の治療について同意を得ること。一応、ムンテラとは違うという建前であるが、実際は同じ意味でつかわれることが少なくない。
注6 リハカン
リハビリカンファレンスのこと。リハビリをしている患者さんについてリハビリスタッフのOT、PT、STと協議をし今後の方針の指示する。