かんながら

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「いやー、映画って本当にいいもんですね」

これは往年の映画評論家、水野晴郎さんの名台詞です。


僕も映画は大好きです。

お気に入りは「千と千尋の神隠し」

あの映画の中に使われている赤い色に、何故か魅了されてしまいます。







さて、映画に没頭している時間は、実際に起きている周囲のことをすっかり忘れていますね。

実はこれ、普段の生活に起きていることと同じなのです。



我々は、思考と感情が作り出すストーリーにハマってしまい、実際にいまここにある本当の現実を見失い、まるでそのストーリー以外は存在していないような気がしてしまいます。

そのストーリーに不安や満たされない欲求があればなおさらです。



たとえば、「お金がないのに仕事が見つからない。どうしよう」という思考が湧いたとしましょう。

その思考はたんにいま湧いた一つの思考に過ぎないのですが、人はその思考に取り込まれてしまいます。


さらには、「この先も仕事は見つけられないだろう」という断定的な思いになり、不安と焦りを増長させていきます。

思考は何でも拡大解釈する傾向にあり、特に不安や心配事に関してはその傾向が強く出ることになります。



仕事がないというのは、たしかにいまこの瞬間の現実かもしれませんが、そこから仮の問題を次々と作り上げるのが思考の仕事です。


「前の職場を辞めるんじゃなかった。取り返しのつかない失敗をした。」

と言って自分を責め


「なんとかしなくては。求人広告を見直さなければ。家族と別れたほうがいいのだろうか。新しい資格が必要だがそれを取得する時間もお金もない」

と続きます。


そしてこれらのストーリーが唯一の現実となり、それ以外が見えなくなってしまうのです。


それ以外とは何でしょう。

それはまさにいまも、あなたを生かしている大いなる存在であり、すでにいま与えられている奇跡のような贈り物の全てです。



大いなる存在には計画があると思ってみてください。

その計画が、あなたの思考が作りだす計画と一致していれば人生はスムーズに見えますし、一致していなければ葛藤の中で苦しむことになります。


たいていの場合は一致しないので、人生はこんなにも苦しみに満ちているのです。


実はそのように生じる苦しみさえもが大いなる計画に含まれています。

苦しみだけが、人を真実の場所に向かわせる力があるからです。


やがて人は苦しみの原因を見抜き、真実の場所に幸せを見つけます。

真実の場所


それが「いまここ」です。



さて、いま仕事やお金のことで思い悩んでいる人には、このような真実の救済は、すぐには役立ちませんよね。

そんな人に送るささやかなメッセージは


「心配するな、なんとかなる！」


いままでもなんとかしてきたように、これからも何とかしていきますよ。

そんな自分を信じてください。


明日のことは明日のあなたに任せて、今日という一日を生きるのです。




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