『植物 オヤジ』

日々出会う植物たちの「たくましさ」と「美しさ」を再発見する、ハードボイルド・ボタニカルライフ。音楽、美食なども。

奄美の旅 6月16日

2018年06月17日 | 

台風上陸前の二日目の奄美。
昨日の雨が朝方はあがってホテル前の浜辺へ降りる。
ころがるヤシの実。
どの島からどうやって流れ着いたのだろう。
大きな赤い実はアダンの木。
この旅の目的である田中一村氏の日本画で始めて見た植物だ。
多分三十年くらい昔の話だ。
氏の住み着いたこの奄美でこの独特な実を見られるのは格別であった。
彼岸花みたいな花は浜木綿。
あちこちに点在して咲いている。
葉っぱがサンセベリアに似て面白い。
竜舌蘭も元気だ。


小雨模様の奄美、太平洋側の海辺。
この天候の方が私の奄美のイメージに合ってある。


いよいよ一村の美術館へ。
幼少期からの天才的なデッサンや美しい世界がつづく。
基本的に花鳥風月の世界だ。
デッサンも色彩も素晴らしいがもっと面白いのはその構図だ。
独特の遠近は広重の浮世絵を思わせる。
氏の遺品としてピカソの画集が展示してあったのは興味深い。


美術館の周りにはタコの木、アダ ン、ソテツが元気に育っている。


これは何だか分かりますか。
何と、ひとやま丸ごとソテツが自生しています。
こんな面白い景色があるなんて。
日本はまだまだワンダーランドですね。


台風接近で風が強まってきたから、早めにホテルへ戻る。
部屋から荒れる太平洋を眺めながらお風呂にビール。
なかなか気分がよろしい。
六時からは昨日のレストランへ。
今日も美味しくいただきました。
奄美の自然、天候、町、人、食べ物全てに感謝申し上げます。
そしてそれを遥か昔に絵として教えて頂いた田中一村氏に。
奄美二日目は台風とともに去っていく。




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