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医療歴史

差別的なのは?パラメディカル→コメディカル→メディカルスタッフ

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医療の現場でのパラメディカル~コメディカル~メディカルスタッフ

その昔、医療機関では、医師が主導であると考えられており、一緒に働く看護師さんや理学療法士さん、薬剤師さん、放射線技師さんを、英語にならって「パラメディカル」と呼んでいました。
英語では、パラメディカルは、「paramedical」と書きます。
接頭辞の “para-” は「補足」「従属」という意味で、パラメディカルは、医師の補助をする職種を指していたのです。

パラメディカルと言う呼称は、医師以外のスタッフを差別するようにも取れるので問題となり、「協力」を意味する接頭辞の “co-” を用いた「コメディカル」という言葉がでてきました。
これは、日本で広く受け入れられましたが、和製英語になるようです。
しかし、協力するという意味であったはずですが、結局、言葉は使う側の問題で、職業差別的な意味合いで、「コメディカル」が使われる場合も見受けられるようです。

最近では、看護師も理学療法士も柔道整復師も専門職であり、医師と並列であるという考えが一般的になっています。
病院において、すべての医療従事者は対等な立場で、医師の部下ではないのです。
これは、チーム医療の考え方になります。

チーム医療では、医師以外の医療職をコメディカルと区別せず、医師を含める医療従事者をまとめて「メディカルスタッフ」と呼んでいます。
患者を取り囲む医療職は、職種に関わらず「メディカルスタッフ」なのです。
スタッフ全員が自分の専門的な仕事をすることによって、一丸となって、患者様のために頑張っていくことで、医療水準が上がっていくのです。

病院内ので雑用は誰がするのか?

チームというとすべてが一体となって患者に向き合うように思えますが、実際は、どうなのでしょうか?
以前は、医師が主導で、看護師が補佐するような感じであったのが、看護師が専門職で医師と同等のスタッフとなったために、仕事が完全に分業化されてしまって弊害もでているように思えます。
自分たちの仕事の範囲を厳格に決めて、それ以外をしないために、上手く回っていないこともあるようです。

医療秘書に、「この薬にはこの病名をつけて、コンピューターに入力して」と医師が言ったのに対して、「病名をつけるのは医師の仕事で、私たちは、それを書いたのを入力するだけです」と答えて、ひと悶着あった話を聞いたことがあります。
病院によっては、点滴が、看護師の仕事ではないこともあるようです。
なんだか、それを聞いて、病棟医師というアメリカのようなシステムが必要なのかなと思ってしまいました。

チーム医療とテレビドラマ

医療系のテレビドラマは、昔と違って、機材などから妙にリアリティがあります。
その中でも、チーム医療をうまく描いていたのが「医龍」でした。
ちなみに、医師、医療ジャーナリストとして活躍した原案者の永井明さんは、肝臓がんで、2004年に亡くなれています。
医師にスポットが当たりがちなドラマの中で、チームの一員として、看護師や工学技士が対等な立場で描かれていたのが印象的でした。

ただ、すべてのドラマがそういうわけではなく、「ドクターX」は、チーム医療どころか、医者の中ですらチームになってない状況ですね。
見るのは面白いですが、なんだか間違った医療を伝えているようで微妙でもあります。

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