NOVELS ROOM

 さて、今日はどの紅茶を飲もうかな・・・。
  ねぇ、ヴィッセンさんは奥さんっていないの？
 どうしてそんな事を聞くんだい？
  だって、ヴィッセンさんは62歳でしょ？いるのかなーって思って。
 いや、いないよ。そしてこれからも相方はつくらない。
 何より僕は、科学にしか興味がないし、この62年間、一度も彼女を作ろうなんて考えもしなかった。
 それに、彼女なんていなくても、ミリック君やアンズといった家族がいるからね。
  ってことは、もう結婚しないってこと？
 そうだね。逆にこんな62歳のジジイと結婚したい人がいるのかって話だよ。
 ま、たとえそんなもの好きからプロポーズが来ても、僕は絶対に断るけどね。
 じゃ、僕がママが欲しいって言ったら、誰かと結婚する気になったりする？
 しないよ。そもそもアンズも、母親が欲しいって思ったりするのかい？
 う～ん・・・考えてみたらいらないや。僕には、もうひとりパパがいるし。
  プラノズさんの事だね！
 うん！プラノズパパのところに行くと、いつもいろんなプログラム作って見せてくれるんだよ！
 ナビカスプログラムみたいなものをかい？
 うん！僕に組み込んでも、バグが発生しないものを一生懸命作ってるよ！
 ただ、作るとだいたい容量多くなって、うまく圧縮できずにボツになるものが多いんだ。
  プラノズさんも、失敗することってあるんだね。
 なにより、彼の一番大きな失敗は、「無尽の鎖」本編で世界を変えようとしたことだよね。
 まぁ、そうだよね・・・。
  ところで結婚願望の話に戻るけど、本当に奥さんとかいらないの？
 純粋に気になっているのはわかるけど、流石にしつこいよ、ミリック君。


★ヴィッセンさんは62歳だけど、マジで恋愛もしてこなかったし、研究一筋でここまで成り上がった人だからね。
え？62歳に見えない？不老長寿の薬を作っては自分を実験台にしているので、その影響が出ているだけです。

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