前知識を一切入れることなく見たので、見進めていくうちに気付くことが多くてまるで自分もその作品の中に存在しているかのように没頭することができました。

ラストに近づくにつれてだんだんと序盤の伏線が回収されていくさまが楽しかったです。

私はこの映画がアカデミー賞を獲得したから見た、というわけではなく、ただジェレミー・レナーが好きだから見たのですが、俳優ファンとしてみてもストーリー展開が面白く、先の読めない感じがどきどきするのでとてもよかったです。

映画館で見る分には全然問題ないことなのですが、全体的に暗いシーンが多いのでDVDなどを家で見る際はできるだけ映画館と同じ環境で見ることをお勧めします。

この映画を見て一番感じたのは、言葉の強さです。

私は生粋の日本人で英語がニガテで日本語しか使えませんが、この映画を見ると、本当にそれでいいのだろうか、と思うようになります。

日本語でも、英語でもない、地球に存在しない言語を解読して交流を図るようなストーリーなので、言葉が通じるということがいかにありがたいことか感じることができます。相手が何を考えて何を伝えようとしているのか、それがわかるのは言葉だけなのだ、と強く思いました。

初めてみるのであれば、私は字幕版で見ることをお勧めします。なぜなら、難しい言葉が飛び交うので、文字として認識してみたほうが理解度が深まるからです。吹き替えだったら途中であきらめていたかもしれないと私は思ったので、極度に字幕が苦手でなければ吹き替え版よりも字幕がいいと思います。

結末を知ってから、もう一度見るとまた印象が違うので、何度も見られる作品だと思いました。