岐阜の音楽館(石井式リスニングルーム)

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Sonus faber /AMATI 岐阜の音楽館に入荷

2018年05月17日 | オーディオ

今日は「岐阜の音楽館」のスピーカーが入れ替えになった!報告。

そのスピーカーはなんと
イタリア製「Sonus faber」の「AMATI TRADITION」

値段が3,888,000円(税込み)

 輸入代理店はNOAH 株式会社ノア

 

Stereo Sound 2017~2018年 「ゴールデンサウンド賞」受賞

HiVi誌 2018年 スピーカー部門 200万円以上 「1位」

Audio Accessory 2018年 オーデイオ銘機賞 「銀賞」

 

ソナース・ファベールは「歴史への敬意と確信への意志を礎に」
クレモナの弦楽器づくりのマエストロたちへの敬意がみられる。

16世紀にクレモナ派を創始した「アンドレ・アマティ」。この巨匠がヴァイオリンづくりの基本的な手法を確立。
のちに「ニコロ・アマティ」を中心として隆盛を極める。

 

道具としての機能美の極致とも言える弦楽器を手本に、伝統の技と最新のテクノロジーを合一するソナース・ファベールの設計思想なのだ。

 

ソナース・ファベールの新たな時代を担う二人のデザイナー。

パオロ・テッツォン(研究開発)

リヴィオ・ククッツァ(工業意匠)を中心とする研究室から送り出されている。

 

上記写真が「アマティ」

3.5ウェイ4スピーカー
フロアスタンディング型

ドライバーユニット

高音 28mm口径 DAD(ダンプト・アペックス・ドーム)シルク・ソフトドーム型

中音 150mm口径 コーン型

低音 220mm口径 コーン型 2個

周波数特性 28Hz~35000Hz

出力音圧レベル 90dB

口称インピーダンス 4Ω

スピーカー端子 バイワイヤリング対応端子(HIGH/LOW)

外形寸法 411×1170×540mm

重量 61kg

 

 

今回のAMATIは、5代目。

1代目「オマージュ」(1998年)

2代目「アマティ・オマージュ」

3代目「アマティ・アニヴァーサリオ」

4代目「アマティ・フトゥーラ」

今回の5代目「アマティ・トラデション」(2017年)

 

2017年に発売になった「HOMAGE TRADITION」シリーズには3種類ある。

写真の左から

「GUARNERI」 2,160,000円

「SERAFINO」 2,808,000円

「AMATI」 3,888,000円

 

ソナース・ファベール工房はイタリア・ヴェチェンツァ州にある。 

さすがイタリア製デザインがすばらしい。伝統のものづくり技術。

弦楽器職人の技術が音づくりに活かされている。

音は力強く、あでやかに。

新たなオマージュ最高峰である。

 

キャビネットの木材と色を2種から選べる

茶色は「Wenge」 アフリカ産広葉樹ウェンゲ材によるフィニシュでメイプル材インレイを施している。
茶色は今回が初めての採用である。

赤色は「Red」 ソナース・ファーベル伝統の色でウォルナット材レッド・フィニシュとブラックレザーのコンビネーション。

 

今回は茶色を選んだ。赤は正面のレザーが黒でコントラストが付きすぎている感がある。
その点、茶色は正面のレザーの色も茶色でバランスが良い。

 

イタリア伝統のクラフトマンシップ。

 前面パネルに革のなめしや裁断作業。

 

レザーの表面を整えているところ。

 

仕上がるとこんな感じ。

ツィーターとスコーカー。

 

ウエンゲ材の木目を整えている。細かい作業である。

さすがヴァイオリンの名器を作る国である。

 

 

 ラッカー塗装。

 

 ニス塗装。

 

 

塗装表面をハンド・ポリシュで研磨。

 

アマティの背面。

背面にはバズレフ・ポートが3個空いている

内部共振をチューニングする過程でたどりついた理想形の形状だ。

 

海の波をモチーフにしたアルミニウム押し出し成型によるリアポート構造になっている。

「ステルス・ウルトラフレックス」に進化している。

 

 組み立て途中でリアポート構造の断面が観れる。

 

キャビネット内の空気流を精密に制御して高精度な低音を再現している。

優れた音響性能と、その追求が生む、いっさいの無駄のない形状なのだ。

 

CNC加工したアルミニウムによってキャビネットを天板と底板から挟み込み、共振などの振動を排除する「ダンプシェルフ天板」のデザインになっている。

キャビネット全体の剛性を向上する「エキソスケルトン構造」の一部に機能している。

この設計思想は大型モデルに共通する考え方を今回は採用した。

 

 

各ドラーバー・ユニットの組み立て、ハンダ付作業。

 

ツィーター(H28×TR-04)

高音 28mm口径 DAD(ダンプト・アペックス・ドーム)シルク・ソフトドーム型

「アローポイントDAD設計」 

 

ミッドレンジ・ウーハー(M15×TR-04)

中音 150mm口径 コーン型

同軸フェーズプラグを採用し、キャビティ共振を低減している。

 

 

 ウーハー(W22×TR-04) 2個使用

 低音 220mm口径 コーン型 

 

 アマティのクロスオーバーネットワーク

大型モデルを通じて改良を重ねた「パラクロス・トポロジー」に基づくクロスオーバーを搭載。

 

クロスオーバーネットワークの配置図。

振動の影響を受けにくい最適の位置に配置している。


3次ハイパス回路により各ドライバーユニットの位相を最適化することが可能になった結果、今回の商品はキャビネットが傾斜していない。

 

アマティの高音クロスオーバー回路。

 

回路部品は試聴を繰り返して厳選されており、「ドイツ ムンドルフ社」の「EVO」最新世代キャパシター、ジャンセン社製インダクターなどオーディオ用の最高級品を使用している。

 

 アマティの中音クロスオーバー回路。

 

 アマティの低音クロスオーバー回路。

 

 

 

参考比較として下記に「セラフィーノ」のクロスオーバーネットワークを載せてみた。
スクロールして「アマティ」と比較してほしい。

値段の違う分回路も違ってくる。

セラフィーノの高音クロスオーバー回路。

 

 セラフィーノの中音クロスオーバー回路。

 

 

 セラフィーノの低音クロスオーバー回路。

 

いよいよ本題の「アマティ」の入荷報告。

高額商品なので保険が掛けられている。

木箱ではなく丈夫なダンボール箱であった。

一人では運べない。

 

イタリア語、英語、ドイツ語、フランス語では、説明書が付いている。
 

開封の仕方が書いてあったのだが、作業者は長年の経験で箱から取り出した。

 

箱から出した状態。

黒い布カバーが掛かっている。その上にビニールカバーがしてある。

 

スパイク4個。

スピーカー・ネット。

説明書。

クリーニング・クロス。

クリーニング液。

が箱に入っていて、もう一箱別にある。

 

クリーニングクロス

 

クリーニング液と思われる。

 

HOMAGE TRADITION の写真集が付いている。

しかし、イタリア語と英語しか書いてないので説明が理解できない。

 

次にやることは「スパイク」を本体スピーカーに六角レンチで取り付ける。

なぜか?説明の絵にはドライバーになっている?

 

付属の六角レンチ。

 

六角レンチのサイズ4mm。

 

床面と本体のアイソレーションを徹底するため、

アマティのみ「エラストマー・サスペンション構造」のスパイクになっていて、振動要素の完璧な排除と制御を実現している。

「スパイク受け皿」も付属している。

高さ調整は下部分のローレット面を回すと高さが調節出来る。

作業者は平行を水準器で見る。(丁寧な仕事だ。)

 

 

ようやくスピーカーを石井式リスニングルームに運び入れた。

汗びっしょり!!息がはずんでいる。

 

スピーカー台に丁度乗った。よかった!

茶色のキャビネットが綺麗!

 

天板には「Sonus faber ITALIA」ロゴ(シルクスクリーン)がある。

なかなか高級感がある。

 

一般的なサランネットではなくゴム糸のデザインになっている。

このデザインは、弦楽器をイメージさせるストリングスを前面に配置したもの。

正面からはユニットが見えてしまう。

 

説明書にはスピーカー正面をリスニング者に向けている角度になっている。

今回は、少し外向きにした。10~15度ぐらい。

 

左右配置がようやく終了した。

なかなか見た目のバランスも良い。

お疲れ様でした。

 

音を出しての感想だが、まだ新品のエージングが当然終わってないので難しいが、絶対的な静けさの中から立ち上がる、あざやかな音像、一点の濁りもなく透明な楽音。ピアノの音はグランド・ピアノなのだ!

少し高音がまだきついので疲れる感じもする。なじんでくるとは思う。
とりあえずは、バイワイヤリング接続をHIGHからLOWに変えてみた。
高域のきつさは落ち着いた。

低音は以前のスピーカーより自然で締まった力感あふれる音。壮大なスケールの音場とダイナミズムあふれる音楽表現だ。

CDやレコードソフトの音の良し悪しがはっきり分るようになり、悪い音が困る感が出た。

アナログ・レコードはまあまあ迫力ある音で鳴るが、CDが今一という事が判りだした。

CDプレーヤーやSPケーブルに問題があるかもしれない。今後の課題だ!困った。

アンプもセパレートにしないとバランスが取れないだろうか?

また、出費がかさむ!!

 

試聴をいろいろしたが、「JAZZ」はOKなのだが、「ROCK」と「クラシック・オーケストラ」に厚みがなく音楽を感じない?
特にCDでビートルズを聴いた時、以前より悪い?ビートルズ・マニアとしては一番困る!

試しにビートルズをリマスター・アナログ・レコードで聴いてみた。これがなんと硬さもなく厚みが出るではないか!一安心。

「クラシック・オーケストラ」の音に関しては、再生音がポピュラー音楽より厳しいし、録音が良くない盤が多いのだ。
だから、レコードにより良かったり悪かったりして、まだよく分らないのが正直な気持ち。まだ、一週間たっていないからね。

 

ということで結論、アンプとCDプレーヤー、SPケーブルあたりの見直しが必要か?

 

ソナース・ファーベルに興味がある方は遊びに来てください。

※音が悪く楽しくなかったのは、やはりスピーカーのエージングが原因だった。(2021年3月追記)

 

では、また。

 

 

 



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