オープン戦広島0-1巨人(2回途中ノーゲーム)。大瀬良とヤングマンが先発。

Last Updated on 2018年5月6日 by wpmaster

オープン戦2試合目は、大瀬良とヤングマンの先発でスタート。

大瀬良の仕上がり具合はどうか。

巨人に新加入したヤングマンは、マイコラスに代わって先発ローテ入りが予想されるだけにボールを見るのではなく、振っていきたいところ。

大瀬良のピッチング

大瀬良は、テイクバックのときに、左手を高く上げ、右肩を従来よりも下げるという投げ方に変えたと言うが、他の投手と比べて右肩を下げているとか、昨季までに比べて大きく下げたというわけではなかった。

先頭の坂本には、146キロの真っすぐで3球三振。

大瀬良は、小刻みに2回、左膝を上げ下ろすニ段モーションにした。

ニ段モーションのメリットは、打撃のヒッチに相当し、右股関節、腸腰筋の外旋を遅らせ、左股関節の出を抑えること。

3球とも、フィニッシュで三塁側に重心が残っていた。

腕が振り切れず今一つ。

ニ段モーションのメリットを台無しにしている。

2回の阿部をカットボールで三振に取った球もフィニッシュで重心が三塁側に残り、左膝が折れている。

しかし、吉川を三振に取った147キロは、胸の張りも大きく、肩、肘が高く上がり、リブダウンして右足を一塁側にターンして、アウトコースベルトよりやや低めに失速の少ない球を投げ切った。

只、左膝が折れ曲がっている。

しかし、2回に入ってからは、フィニッシュで左膝を蹴り伸ばして投げられるようになった。

岡本にカウント2-0からインコースベルトの高さに投げた真っすぐ系の球は、球速こそ144キロだが、左膝が本塁方向に真っすぐ向き、上体が一塁側に傾き、フィニッシュで左膝を伸ばして一塁側にターン。

この試合でのベストボールだ。

ゲレーロは、始動のときに左肩が内に入りるところが修正され、頭が前に出されて右肘の出も遅れているが、インコースのベルトよりやや下から落ちる大瀬良の140キロのカットボールを左中間に本塁打。

ゲレーロは、左足を上げたときにグリップを落とす。

左足の探りのときに、トップを深く入れていく。

左膝を投手方向に運ぶとき、グリップの位置を高くする。

ステイバックは(後ろの骨盤に頭を乗せる)、できていないが、左肩は中日にいた頃ほど内に入っていない。

大瀬良は、腸腰筋の回転で産み出した瞬発力の伝わるコースに投げてしまった。

大瀬良は、ゲレーロの本塁打といい、岡本のレフトフライといい、左膝の開きが早く、シュート回転している球が見受けられた。

特にカットボールは、きちんと投げれば最も失速の少ない球だ。

大瀬良は、いい球もありましたが、まだまだ、投球動作の確認と修正が必要ですね。

ヤングマンのピッチング

ヤングマンは、真っすぐ系も変化球も、リブダウンしてフィニッシュで左膝が伸び、角度のある球を投げていたが、リリースのときに右肩が凹む動作が見受けられた。

前回の練習試合では、ストレートが平均140キロ~141キロから、この試合は144~145キロとピッチを上げてきた。

投球動作の静止についても前回の練習試合でテスト済。

ヤングマンは、田中広輔、丸には、インステップで左膝の開きが早くなったところをセンター前に運ばれた。

インステップの投手は、膝が割れる(そうでない投手よりも膝の開く角度が大きくなる)ことは、藤浪のところでも書きましたが、ヤングマンは、前回のヤングマンの記事でも書きましたが、メジャーのときは、左肩は開くものの左膝の割れを抑止していましたが、この試合は、左膝も割れています。

菊池には、アウトコースベルトのカーブをヒットされた。

菊池の状態は、最も簡単な球を打ったに過ぎないので測れない。

ヤングマンは、スライドステップのストロークが短く、打者菊池のときには特に、足踏み程度。クィックは、上手い。

田中広輔の二盗を阻止した。

ヤングマンは、田中広輔、丸、菊池に三連打を打たれたが、松山を併殺に取って無失点。

ヤングマンは、前述のように、インステップで膝が開くので、會澤のところで、會澤の頭の上を通過。

カーブを多投したことにより、右肩の凹みが減少し、0に抑えた。

まとめ

試合は、ノーゲームになりましたが、大瀬良がテストできたこと、ヤングマンの投球を実戦でスイングできたことはプラスでしょう。

また、走ることによって、ヤングマンのクイックの巧拙をテストできました。

球そのものは、ヤングマンは、マイコラス未満、藤浪と同レベルといったところでしょう。

しかし、マイコラスよりもクィックが小さいので、小林(この試合の捕手は、田中貴也)と組んだら、更に足を使った攻撃は難しいかもしれません。

個人的には、セットでの投球やクイックは、後ろの動作や足の上げ下しの幅が小さくなるので、瞬発力が消耗せずに、むしろそうでないときよりも瞬発力の乗った球が投げられるという考えだが、ヤングマンは、岡田明丈同様、終始セットで投げていたものの、瞬発力のかかった球を投げていた。

左肩の開き、左膝の開きが早くなってシュート回転してきたところを畳みかけて攻略する必要があります。