2018/10/16
第76期名人戦七番勝負第4局、佐藤天彦名人vs羽生善治竜王の対局は、福岡県福岡市にて2日目が行われています。
1日目は横歩取り青野流の出だしから、後手の羽生竜王の意表の急戦策に対し、佐藤名人が研究手と思われる新手で切り返しました。その後も佐藤名人は周到な事前準備を思わせる早いペースで指し手を進め、1日目の消費時間は佐藤名人が3時間12分に対し、羽生竜王が4時間54分と大きな差が付きました。
47手目の佐藤名人の封じ手は大本命の▲5六角でした。駒の損得こそ2枚替えで後手がやや得をしていますが、駒の働きの差や歩切れであること、そして後手は隙を作らずに自陣の駒を活用する構想が難しいことなどを総合すると、既に佐藤名人が指しやすい局面を迎えている気がします。羽生竜王はうまい挽回手段を用意しているのでしょうか。