町役場の裏にそびえる里山一面に、かつて地域の学校の卒業生が植えた桜が、山一面に咲き乱れる桜の山があり、今は公園として整備されています。
入り口付近では、桜の向こうに役場の建物が見えます。
ここから歩きやすい散策路を山に向かって歩き始めます。
ところどころにベンチもしつらえられ、暖かな春の陽光をゆっくりと吸い込むことができます。
訪れた日はまさに満開。
一つ一つの花が、太陽に輝いてキラキラと光っています。
山内のさくらはほとんどがソメイヨシノですが、ヤエベニシダレと思われる愛らしいピンクのさくらも盛んに咲いていました。
霞のように煙る桜の中、なだらかな山道をたどって行くと、「世界無名戦士の墓」が見えてきます。
白く清い建物が、桜の階段の向こうに見えると、自然と厳かな気持ちになります。
霊殿の前には、線香鉢や供物が置かれ、今でも絶えることなく供養がなされているのがわかります。
時には悲しい意味合いで使われることもある桜。はかないその美しさを見ながら、この世界から無益な争いがなくなるように、深く頭を垂れて祈りました。
桜の季節には、また必ず訪れたい場所の一つです。