BEASTARS ビースターズ~肉食と草食の狭間~

擬人化した動物による高校生ライフを描いた作品。表面上は平和だが歪さを併せ持つ世界を舞台に、人間の本性を動物たちに置き換え種族を越えた友情や恋、逆に相容れることのない対立を描いている。

第9話 風立ちぬ(ただし見えない所で) 【ネタばれ】



白いウサギが
白い制服を脱いだ
薄暗闇でも
よく見える・・・

レゴシのベルトを外すハル

あら お腹の毛色 顔と同じなのね
綺麗なクリーム色
どこまで続いているのか見せて・・・?

ちょっと!!!

慌ててズボンを上げるレゴシ

何よ?!ムード作りくらい協力してくれないと困るわ
あなた そのつもりで来たんでしょ?

な なんの・・・?!

え やだ私・・・早とちりしちゃったかしら

ハルにシーツをかけるレゴシ
風邪・・・引くよ あと
虫に刺されるし・・・すぐ制服着て
俺は 戻ります!
おじゃましましま・・・た しました

焦って出て行くレゴシ


・・・行っちゃった
え・・・本当にその気がなかったのね
悪いことしちゃった
そりゃあ逃げたくもなるか・・・

いや・・・そうかしら

逃げたくなる!?
あんな大型肉食獣が?
触っただけで分かるくらい強い身体で?
ウサギに誘惑されて・・・
便乗するどころか
シーツかけて立ち去るの?

フフ・・・何それ・・・変な子


階段を4段飛ばしでかけ降りるレゴシ
レゴシが戻ってくるのを待っていたキビに会う

あの子さ・・・
色々なオスに手出しまくってて
相当ヤバい子らしいんだよね・・・

いわゆるビッチだよ
ハァ~・・・ ありえないよなァ
あんな大人しそうな顔してさ・・・

花をすごく大事に育てて・・・
自分の子どもだ って言ってた
美術チームにも相談して・・・あそこからバラをもらうのはやめよう
色々あるのかもしれないけど
多分 いい子だよ

恋愛経験がまったくない
自分は恋愛とは無関係だと思っているレゴシ

ピンポーン
校内放送が流れる
全校生徒の皆さん 今日は生態の日です
まだ生態時間を終えていない生徒は
速やかに地下に移動しましょう

この世界の決まりで動物達は2日に1回
生態時間
をこなさなくてはいけない
この学校では校舎の地下にその場所がある

日常生活を快適に過ごせるように
自分の生態に合った部屋で1時間過ごすというものだ

オオカミは月光を再現した部屋で過ごす
まぁ考え事には最適だ

いろんなことを考え・・・考え・・・考え・・・
思ったことは・・・

彼女に また会いたい


次号、プライバシーは舞台裏に

第8話 ゴッドマザーのため息 【ネタばれ】



大量の花の香りの中で一際感じ取れた異質・・・
小動物・・・

珍しいわ 園芸部に来客なんて

あの夜の子だ
こんなに小さいウサギだったなんて・・・

何か理由を考えてその場を去ろうとするレゴシ
あ~!! 俺 用事思い出しちゃった!!
いや~ 参った参った すぐ戻らないと

なんと?! 今日にその場を去ったのは付き添いに来てもらったキビだった
キビはハルの噂を思い出し関わらないようその場を立ち去った

昨夜のことだけではなくキビが立ち去った理由もわからず困惑するレゴシ

悪いうわさって拡散されるのも早いのね
恐がられちゃったのかしら
男子って無暗に女子を恐がったりするものよ
気にしない気にしない
あなたは違うの?

いや・・・

こんなこと許されないはずだ
文字通り 俺はあなたを食べようとした
恐がるどころか
会話する権利すら本当は
ないんだ・・・

いろんな思いが交錯しながらも
演劇部で使うバラが必要なことを伝える

バラをあげる条件に鉢植えたちを庭園の奥まで運ぶことになるレゴシ

ハルはレゴシの怪獣みたいに大きなしっぽで
鉢植えが倒されちゃわないようにサスペンダーにひっかける

小動物から大型肉食獣に触れるという場面・・・
レゴシは出会ったことも見たこともなかった

4年前に先輩が卒業してからハル1匹でこの量の花を育てている
行事とかイベントで花を頼まれる時はあるしやりがいはあるよとハル

この子たちは私が必要だし
それは私だって同じ

オオカミのあなたに言うことじゃないかもしれないけど・・・
弱いもの同士ってね・・・
助け合って生きていかなくちゃいけないの
意地を張ってると足元すくわれて・・・
命の危険にだってさらされちゃうわけ

左手の包帯が気になるレゴシ
・・・聞くな 何も・・・
自分に言い聞かせる
聞いてどうする やめろ

小さなハルををみて こんなに残酷になれたのか

それでも聞いてしまったレゴシ
あの その左手・・・ どうしたの

ハルは答える
これね・・・ 自分でもよく分かってないの!
なんだったのかしらねぇ?
結構痛いんだけど
正確な記憶がないし・・・
でも大丈夫よ きっと悪い夢でも見たのよ



手洗いたいね 部室に行こうか
ハルに誘われ部室に

鉢植えを移動させたお礼をしたいというハル

お礼なんて いらない
ただ・・・ もっと君と話していたいだけだ・・・
でも
そんなことをオオカミに言われれば君は
突然俺を恐ろしく思うんじゃ・・・
悩んで何も言えないレゴシ

なるほどね・・・あなたもそういうこと?
植物の世話したあとってあまり気分のらないんだけど・・・
手伝ってもらった以上なんだってするわ
さすがの私も大型肉食獣の相手は初めてだけど・・・
あなたも小動物は初めて?



大丈夫よ 多少手荒でも私・・・ ちゃんと楽しむわ・・・


次号、風立ちぬ(ただし見えない所で)

第7話 禁猟区レベル100 【ネタばれ】




死神さん どうしてあいつら私を追ってくるの!?
・・・本当ならお前は3日前に死んでるはずだからだ
水 風 火 ・・・
森羅万象 あらゆる使者がお前を殺そうとしている

アドラーのリハーサル

ルイの動きの悪さを察したサヌが休憩を入れる

シカの俺がアドラーを演じること・・・
肉食のお前たちが俺を本気で襲ってくること
その全ての意味を舞台で示すんだ
今回はことさら強くな

舞台裏では美術チームが衣装作り
レゴシは見つける
テムの衣装だ・・・

アルパカのテムは肉食の誰かに突然襲われて死んだ
この世界における最も重いご法度だ
だからこそみんな もうこの事件に
あまり触れたがらない
この世界に潜む底なしの闇
あの人がさっき言っていたことの意味が分かってきた
シカのルイさんが強気アドラーを演じることの意味・・・
この事件に一番向き合っているのは多分あの人だ・・・
草食と肉食の頂点・・・
ビースターとして・・・

レゴシはドームに頼まれる
舞台に装飾するバラを園芸部にもらってきてくれないかと
肉食であるオオカミ1頭で行くのもあれなのでキビに同行をお願いした

そこで再会する・・・




次号、ゴッドマザーのため息